あらゆるものの電化を追い風に最も勢いづく金属である銅をめぐる世界的な争奪戦が、世界最大の鉱山会社BHPの姿を変えつつある。
長年、世界トップクラスの鉄鉱石事業で評価されてきたBHPだが、本日発表された半期決算報告書は、オーストラリアを拠点とする同社に大きな転換点が訪れたことを裏づけた。銅が初めて鉄鉱石を抜き、最大の利益源となったのである。
12月31日までの6カ月間における銅の税引前基礎利益は67億8000万ドルに達し、鉄鉱石の64億3000万ドルをわずかに上回った。
銅と鉄鉱石を合わせると、BHPグループの税引前利益125億ドル、帰属利益56億ドルの大半を占めた。帰属利益は前年上半期比28%増となっている。
中間配当が50セントから73セントへ大幅に増加したことを受け、同社の株価はオーストラリアドル建てで過去最高値となる54.20豪ドル(37.94米ドル)を記録した。
過去12カ月間でBHP株は30%上昇している。2026年初来だけでも15.5%の上昇を見せており、中国の鉄鋼生産減少に伴い下落が予想されていた鉄鉱石の需要が予想外の堅調さを維持したことと、銅価格が過去最高水準に迫っていることが追い風となった。
BHPは世界最大の銅生産者としての地位を確立しており、銅の利益増加が鉄鉱石の減益を相殺すると見込まれることから、今後も高水準の収益が続く見通しである。
BHPのマイク・ヘンリーCEOは、12月期の決算は同社にとって「マイルストーン」であると述べ、2026年通期のグループ銅生産量は190万〜200万トンになる見通しだと発表した。
銅収入を押し上げているのは、金の利益増でもある。金は銀とともに銅の副産物として生産される。
BHPは本日早くに、ペルーのアンタミナ銅鉱山から産出される将来の銀生産分の持ち分を43億ドルの一括払いで売却したと発表した。
昨年末には、西オーストラリア州の鉄鉱石鉱山に電力を供給する送電網の49%の持ち分を売却し、20億ドルを調達している。
銀の売却
銀と送電網の売却で調達した資金の大半は、主に南米での銅生産拡大に充てられる予定である。
ヘンリーCEOは、オーストラリア政府の政策がBHPの投資判断に影響を及ぼしており、労働組合運動への積極的な支援が長期的な利益の足かせになっていると警告した。
「我々はグローバル企業であり、必要があれば他の国や地域に資本を投入することもできる」と、決算発表後に同氏は述べた。
オーストラリアへの警告
「これが(オーストラリア)経済全体にとって何を意味するのか、そして本来であればここにある素晴らしい機会に投資したいと考えている資本にとって何を意味するのかを、私は懸念している」
英バークレイズのアナリストは、12月期の決算について「予想をやや上回った」と述べた。
カナダを拠点とするRBCキャピタル・マーケッツは、この決算を「銅が牽引した、すっきりとした内容」と評した。



