移民の役割をめぐる議論はここ数カ月、最大の関心事になっている。しかし、この議論でしばしば欠けているのは、メルティングポット(人種のるつぼ)として捉える250年にわたるビジョンにおいて、移民がいかに重要であるかという点だ。リンドン・B・ジョンソン大統領はかつて、「この国が繁栄したのは、実に多くの源泉から養分を得たからだ――多くの文化や伝統、人々によって育まれたからだ」と語った。メディアでは都市部のエスニック・エンクレーブがよく描かれる一方で、地方のコミュニティも多くの新参者にとって重要な「上陸地点」となっている。
筆者が最近書いた「地方の仕事の未来」に関する記事では、地方経済における小規模ビジネスの重要性に焦点を当てた。だが、その潮流と並行して、地方の労働力、人口動態、そして地域の公共サービスの持続性にとって移民が重要である点も見逃せない。移民はしばしば、コミュニティを活気づけるイノベーターであり、消費者であり、担い手でもある。
地方は、定住者と新参者が混ざり合うメルティングポットであり続けている。移民とその家族は、人口減少で苦しんでいた地域を再活性化させうる。Center for American Progressの2018年の報告によれば、移民が地域に定住していなければ、1990年から2016年にかけて地方の地域の78%で、人口減少はさらに深刻化していた(平均で24%から30%へ)。また、人口が増加した873の地方の地域のうち、20%以上の地域では、その増加のすべてが移民によるものだった。
移民が地方経済を下支えする
昨年、スチュアート・アンダーソンは多くの人を驚かせるかもしれない知見を取り上げた。移民は賃金を引き上げ、国内生まれの労働者の雇用を押し上げるというものだ。なぜか。移民がもたらすスキルが労働力を多様化し、イノベーションを促し、新たな事業を生み出す起業家となりうるからである。また、肉体労働の仕事を引き受ける意思のある移民がいることで、国内生まれの労働者は学歴や経歴を生かせる職に移りやすくなる。さらに移民は消費者でもある。メインストリートの事業者が資金繰りを維持できるだけのキャッシュフローをもたらし、学校、図書館、病院といった地方の公共サービスを成り立たせるだけの利用者にもなる。こうした力学の一つひとつが、移民が定住する地方の民間経済と公共経済を押し上げる。
しかし、すべての移民が同じ形で定住し、地方のメルティングポットに貢献しているわけではない。グティエレス=リによれば、少なくとも1000万人の非正規滞在者が10年以上にわたり存在しており、そうした労働者を雇用する産業は、いまや非常に脆弱な労働力に依存するようになっている。農務省によれば、過去30年にわたり、農作物の労働力の少なくとも40%が非正規滞在者であり、酪農、食肉加工、家禽加工工場、観賞用苗木のナーサリーや温室もまた、この脆弱な労働力供給に依存している。農業以外でも、建設、レストランおよびホスピタリティ、ハウスキーピングや清掃サービス、敷地管理、大工、塗装、屋根工、手作業の包装といった大規模雇用セクターが、こうした肉体労働に大きく依存している。
食料システムのメルティングポット
グティエレス=リは、COVID-19が多くの産業で労働力不足を招く転換点となったと主張する。とりわけ、農業が何十年も苦しんできた限られた労働力の状況を、さらに悪化させた。驚くべきことではないが、農場労働者は「エッセンシャルワーカー」として早い段階で指定され、他方で移民政策が制限的であったにもかかわらず、農場へ向かう移民は入国を引き続き認められた。その後、ゲストワーカー(外国人季節労働者)プログラムは不足分を埋める手段としてますます利用されてきたが、多くの労働市場の専門家は、ゲストワーカーを「絆創膏」にすぎないと見ている。つまり、食料システムに必要な移民の才能と貢献をいかに統合するかという問題を、あくまで一時的にしか解決しないというわけだ。
農場労働力の不足は、食料安全保障、農家と農場労働者の生計、そして地方コミュニティの経済とアイデンティティを脅かす(Baker Institute、2024年)。移民の農場労働者(主にメキシコ人)が食卓を支えるうえで担っている重要な役割を考えれば、いまの不確実性は国家の食料安全保障に影響を及ぼすことになる。農業に信頼できる労働力がなければ、国内外の政治的帰結として、食料輸入の増加や食品価格の上昇などが起こる可能性がある。今年に入ってからも、ザック・エバーソンは、トランプ・オーガニゼーションが、バージニア州のワイナリーでH-2Aビザを通じて36人の外国人労働者を雇用する承認を求める書類を提出したと報じた。同社は、十分な国内労働者を見つけられなかったこと、外国人労働力の雇用が国内の賃金や労働条件を損なわないことを申請書類で述べている。要するに、ICEによる摘発(および非正規滞在者にとって働くことのリスク認識)によって進行している労働力供給の大幅な縮小は、労働力確保をめぐる既存の課題をさらに深刻化させ、幅広い経済的影響をもたらしうる。とりわけその影響は地方で大きい。
2026年の記事でグティエレス=リは、労働力が減ることで生じるコスト上昇が、いくつかの進展を加速しうると述べている。例えば、自動化への投資、効率を高めるための人工知能の導入、そして必要とする産業で外国人労働者をより手頃な形で雇用できるよう、法的ルートを慎重に定義する移民改革の見直しと成立に向けた機運である。前者の省人化ソリューションは、農業コミュニティの再人口増加を逆行させる可能性があるため、地方を最も活性化させるのは移民改革である可能性が高い。一方で、当面は、生鮮食品と住宅(移民労働力の最大の利用者)に対する需要と価格が、人口増加と経済成長に伴って上昇する可能性が高い。
ダニエル・ニーレンバーグが2025年8月のForbes記事「私たちの食料システムを動かす移民労働者に迫る脅威が強まっている」で警告したように、農場に限らず、家族の暮らしを築くため懸命に働く移民の隣人や友人がいなければ、食料システムは停止してしまう。彼女は、食料システムにおける移民の貢献を正当に評価することは、隣人に目を配り、共通の人間性を認めるコミュニティ重視の政策立案を後押しすることにもつながると指摘している。
地方の活力において移民が果たす役割を特定し、促進することは、農業セクターの持続可能性と成長だけでなく、新たな家族がもたらすエネルギーの恩恵を受ける地方コミュニティのためにも不可欠である。意味のある移民改革の必要性は極めて高いにもかかわらず、現在の分断された政治状況は、必要な合意形成の実現に逆行している。しかし専門家は、少なくとも、既存のH-2Aプログラムの精緻化と拡充、労働者を惹きつけ確保するための条件改善、そして農場労働者の訓練・再訓練によって農業が単なる仕事ではなくキャリアとして見なされるようにすることが、農業労働力と、移民が故郷と呼ぶコミュニティの安定化に向け、政策やプログラムの変更が寄与しうる道だと考えている。



