キャリア

2026.02.22 16:42

雇用の95%が医療分野から──雇用統計が示す「働き方の未来」

stock.adobe.com

stock.adobe.com

この2年近く、医療は停滞する労働市場のなかで雇用創出を支える唯一の確実なエンジンだった。改定データによれば、2025年通年で増えた雇用はわずか18万1000件で、景気後退期を除けば2003年以来最悪の雇用成長となった。医療を差し引けば、その姿はほぼ横ばいに近い。

advertisement

高齢化が進む人口構造は医療人材に対する巨大で構造的な需要を生み出している──しかも医師や看護師に限らない。最も伸びる職種は、医療アシスタント、在宅介護補助員、採血技師、薬局技術者、コミュニティ・ヘルス・ワーカー、医療情報技術者などだ。これらは確かな技能と訓練を要するが、必ずしも4年制大学の学位を必要としない。多くは、数年ではなく数カ月で取得できる業界認定資格から参入できる。

それでは、医療が実質的に労働市場を支えているのだとすれば、次世代がその扉をくぐれるような進路を、私たちは整えているだろうか?

若者がキャリアに備える方法を根本から変えうる「機会の三位一体」が立ち上がりつつあると、私は考えている。ただし、それを価値あるものとして評価する意思がある場合に限る。

advertisement

高校で進む「資格革命」

キャリア・技術教育(CTE)で重要な変化が起きており、その動きは急速だ。各州で、高校生が取得できる業界認定資格が大幅に拡充され、生徒は過去最高のペースでそれを取得している。

ノースカロライナ州は今月、CTEの生徒が2024〜25学年度に約38万3000件の業界認定資格を取得したと発表した。州史上最多で、前年から約7%増である。CTEの進路に集中した生徒の80%以上が、その進路に整合する資格を持って卒業した。テキサス州は一方で、承認済みの業界ベースの認定資格リストを309から523へと拡大した。バージニア、サウスダコタ、アイオワ、オレゴン──こうした基盤への投資を進める州のリストは増え続けている。

さらに、資格そのものが「積み上げ可能(スタッカブル)」になりつつある。医療では、高校で看護補助者(CNA)の資格を取得し、その後、准看護師や医療アシスタントへと積み上げていける。各段階が価値を増し、それぞれが就業への現実的な入口となる。

重要なのは、親たちも注視していることだ。以前はAmerican Student Assistanceとして知られた全国非営利団体Briteboundによる大規模な最新調査では、中高生の保護者2230人に尋ね、CTEに対する認識が大きく変化したことが示された。2019年に「CTEは優秀な生徒に適している」と考えた親は13%にすぎなかったが、2025年には35%へと約3倍近くに増えた。一方で「どのタイプの生徒もCTEを目指すべきだ」と答えた親は83%に達し、6年前の62%から上昇している。

子どもにとって最優先の進学ルートとして伝統的な4年制大学を好む親の割合は、2019年の74%から2025年には58%へ低下した。だが、この16ポイントの下落は、学位を伴わないルートへの熱意にきれいに移行したわけではない。非学位オプションへの関心は6ポイントしか伸びていない。決めかねている親の割合は16%から24%へ増えた──旧来の「定石」への信頼を失いながら、まだ新しい定石を見つけられていない家庭の集団である。

「中等教育後の学びやキャリア成功への道筋が広がるにつれて、キャリア・技術教育に対する親の認識は変化しています」と語るのは、Briteboundのキャリアナビゲーション・インパクトハブでシニア・バイスプレジデント兼マネージングディレクターを務めるジュディ・ゴールドスタイン氏だ。ただし、決めかねている親が増えていることは重要な兆候でもあると同氏は指摘する。「生徒や親は、これらの資格を見つけて検討するための明確で信頼できる情報を得られていないことが多いのです」

この情報格差は、悲観する理由ではない。資格の重要性、キャリアの道筋が早期から始められること、そして需要の高い分野における短期資格が「妥協の産物」ではないことを訴える意欲を持つ教育関係者、政策立案者、雇用主にとって、そこには機会がある。

夏のアルバイトがキャリアの発射台になるとき

毎年夏、数百万人のティーンエイジャーが初めての給料を手にする。その多くは、時間厳守、チームワーク、難しい顧客への対処を学ぶ仕事だ。だが近年、一部の雇用主や都市は別の問いを立て始めている。夏の仕事が、キャリアを覗き込む窓にもなり得るとしたらどうか?

医療システムや自治体のなかには、有給の夏季就労に、医療分野の職業全体を構造的に体験できる機会を組み合わせた若者向け就業プログラムを設計するところが増えている。臨床職に加え、医療IT、管理、コミュニティ・ヘルスも含む。オハイオ州コロンバスのネーションワイド小児病院は、16〜24歳向けにプログラムを運営しており、今月、2026年の参加者募集を開始した。ボストンは、市全体のサマー・ユース・エンプロイメント・プログラムを医療キャリアの道筋につなげる形へと再設計している。北カリフォルニアのカイザー・パーマネンテのLAUNCHプログラムでは、大学生年齢のインターンに時給25〜29ドルを支払い、臨床・非臨床の両方の職種を探索させる。これらのプログラムは、単なる仕事ではなく、巨大な産業のなかで自分の適性を見極めるための意思決定ツールとして設計されている。

ネーションワイド小児病院で若者エンゲージメント・コーチを務めるウェンディ・ウィリアムソン氏は、変化はリアルタイムで起きると言う。「生徒の目が見開かれ、『こんな仕事があるなんて知らなかった』とか『これなら自分がやっている姿が想像できる』といった言葉が聞こえる瞬間があります」と同氏は語る。「夏の終わりまでに、インターンたちの医療に対する考え方は変わっているのです」

これが三位一体の2つ目だ。若者に、収入だけでなく情報を与える、キャリアにつながる実務経験である。17歳が病院で夏を過ごし、看護師にはなりたくないが医療情報技術者になりたいと気づいたなら、それは回り道ではない。システムが本来あるべき姿で機能しているということだ。

そしてそれは、Briteboundの調査で明らかになった最も心に響く発見の1つへの対処にもなり得る。親の側で「子どもの中等教育後の計画に反対している」と答えたのはわずか5%だったのに対し、ティーンエイジャーの19%は「親は自分の計画に賛同していない」と感じている。この認識のギャップは、学位を伴わないルートが計画に含まれると急拡大する。実際に反対している親は8%にすぎないのに、ティーンエイジャーの30%は反対されていると思っている。

ゴールドスタイン氏の言葉を借りれば、「短期資格を含むあらゆる中等教育後の選択肢を、親と学習者の双方が見つけ、評価できるようにする質の高いリソースが必要」ということだ。キャリアにつながる実務経験──生徒が帰宅して「夏はこれをやって、進む方向についてこんな学びがあった」と言える経験──は、そのギャップを埋める最も強力な方法の1つになり得る。

すべてを機能させる政策のピース

高校での資格取得。キャリアにつながる夏季就労。どちらも必要だが、3つ目の要素がなければ十分ではない。それは次のステップを手の届くものにすることだ。

何十年もの間、連邦の学資支援は「良いキャリアへの道は少なくとも15週間の学位プログラムを経由する」という前提の上に組み立てられてきた。その結果、8週間でCNA資格を得たい学生や、12週間の集中課程で救急救命士(EMT)になりたい学生は、資金面で自力に頼らざるを得なかった。

だが、それが今年変わる。昨夏の予算関連法の一部として制定され、2026年7月1日に開始予定のワークフォース・ペルグラント・プログラムは、初めて短期の資格プログラムにもペルグラントの対象を広げる。150〜599の時間数で、最短8週間のプログラムでも、州が高技能・高賃金または需要の高い職業につながると認定する場合、連邦の学資支援の対象になる。医療分野への影響は極めて大きい。医療アシスタント、採血、薬局技術、在宅ケア、医療ITの短期プログラムがいずれも対象となり得る。まさに月次の雇用データで雇用増を牽引している職種である。

ただし、準備期間は短く、実施の詳細が重要だ。ワークフォース・ペルの規則を策定した教育省のAHEAD交渉規則制定委員会のメンバーであり、HCMストラテジストのCEOでもあるクリスティン・ハルトクイスト氏は、各州は「承認プロセス、データシステム、技術的ソリューションを整備し、ワークフォース・ペルの機会をできるだけ分かりやすく、利用しやすいものにする」ために迅速に動く必要があると言う。医療に絞って言えば、どの既存プログラムが要件を満たすか、またどこをプログラム設計や学生支援の調整で基準に到達させられるかを評価しなければならない。

ハルトクイスト氏はまた、十分に注目されてこなかった懸念点として「地理」を挙げた。価値上乗せの収益指標(重要な品質基準)が地域ごとの賃金差を調整していないのだ。農村地域の高品質なCNAプログラムは、卒業生全員を地元の良い仕事に就けていても、収益の基準を満たすのが難しい場合がある。「農村地域の学習者は、教育・訓練を支えるために州、機関、雇用主のリソースを必要とする場合があります」と同氏は言う。

学生はワークフォース・ペルの資金として、プログラム期間に応じて按分された年平均約2200ドルを受け取れるようになる。そして学生ローンと異なり、ペルグラントは返済不要だ。高校でCNA資格を取得し、夏に病院で働いた低所得の学生にとって、ワークフォース・ペルは医療アシスタントの修了証、医療ITプログラム、あるいは医療分野でより深いキャリアへつながる別のルートの資金になり得る。

ただし重要な注意点もある。ワークフォース・ペルの支給額は、学生の生涯ペル受給資格の上限に算入される。これは従来の学位プログラムに適用される「12学期の上限」と同じだ。ハルトクイスト氏は、これを実質的なトレードオフだとする考えに強く異を唱える。「議会は、学習者にとってトレードオフではないという期待を示しました」と同氏は言う。「教育機関に突きつけられた課題は何か? 私たちのプログラムが、過去の職務経験や学習を認定し、そして私たちの方針、実務、プログラム設計が期限内の修了を支える必要があるということです。短期資格を1つ、あるいは2つ取得したことで学士号取得の可能性が損なわれる理由はありません。すべての学生に対して、期限内修了をようやく正しく実現する責任があります」

三位一体──そして必要となる意識の転換

これらを合わせると、こういう絵が浮かぶ。CTEの保健科学の進路にいる高校3年生が、卒業前にCNA資格を取得する。彼女はキャリアにつながる若者向け就業プログラムを通じて地元の病院で夏の間働き、自分の本当の関心が医療情報管理にあると気づく。その秋、コミュニティカレッジで短期の医療IT修了証プログラムに入学し、ワークフォース・ペルグラントで資金を賄う。4年制大学に進学した同級生が2年生を迎える頃には、彼女は就職し、生活賃金を得ながら、必要になればいつでも追加の教育に積み上げられる資格を手にしている。

これは劣った道ではない。雇用創出の95%を医療が担う労働市場において、それは最も戦略的に利用できる道なのかもしれない。

しかし、この三位一体が機能するのは、資格、キャリアにつながる仕事、短期訓練を「大学に行けない」学生向けだと扱うのをやめた場合に限られる。Briteboundの調査は楽観の材料を示す。ほぼすべての親(98%)が非学位ルートの少なくとも1つの利点を認める一方、多くはキャリア成長の限定や低い所得可能性をなお懸念している。この曖昧さは、文化が変わり始めているのに、インフラがまだ完全に追いついていないときに起こることを反映している。

予測によれば、2031年に学士号を必要とする仕事は42%にとどまる。スキルベース採用の動きが加速するなかで、ゴールドスタイン氏は、今必要なのは双方にとってのより良い情報だと主張する。「親が、職業訓練や学位の選択肢を含むあらゆる中等教育後の教育を理解し、子どもに最善の助言ができることが重要です」。そして雇用主の側もまた、「必要なスキルに合致する人材を特定するための、より良いリソースが必要」だという。

1月の雇用統計が教えたのは、雇用がどこにあるかだけではない。これから何年、あるいは何十年にもわたって、雇用がどこに向かうのかを示した。あとは、そこへ至る橋を架けるのか、そしてその橋は実行可能であるだけでなく価値があるのだと、若者とその家族に伝え切る確信を持てるのか──問いはそれだけである。

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事