暮らし

2026.02.27 09:15

「ペット可」老人ホームの知られざる現実 6割が希望も認知度は3割

ペットを家族の一員として慈しみ、最期まで一緒に暮らしたいと願う人は多い。少子高齢化が進む中で、動物との触れ合いが心の支えとなり、シニア世代の生活の質(QOL)を大きく左右する要素となっている。こうした背景から、住み替えが必要になった際も、愛するペットを手放さずに済む「ペット共生型」の住環境への関心が高まっている。

LIFULL seniorが運営する老人ホーム検索サイト「LIFULL 介護」の調査によれば、ペットと一緒に暮らせる老人ホームが存在することを知っている人は35.5%にとどまり、意外と知られていないことがわかった。

一方で、老人ホーム選びにおいてペットと暮らせるかどうかを重視するかという問いに対し、「最も重視したい」「できれば重視したい」と回答した人は合計で64.9%に上ることがわかった。需要の高さに対し、受け皿となる施設の認知が追いついていない実態がある。

しかし、ペットとの入居を実現するためには、現実的なハードルを越えなければならない。多くの施設では、通常の利用料とは別に、ペットのための費用が上乗せされる。敷金が追加されたり、月額費用に数万円が加算されたりすることも珍しくない。さらに、入居可能なペットの種類、大きさ、健康状態、しつけの状況など、施設ごとに細かな条件が設定されている。

最も考慮すべき点は、飼い主が施設で逝去した際や、健康状態の悪化により飼育が困難になった際の対応だ。万が一のときにペットは誰が引き受けるのか。身元引受人が引き取るケースが多いものの、施設でそのまま飼育を継続するケースもある。ペット可の施設を選ぶことは、単なる希望の実現だけでなく、終生飼養の責任を果たすための冷静な判断が求められる。

出典:LIFULL senior「ペットと入れる老人ホームに関する意識調査」より

文=飯島範久

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