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2026.02.23 09:00

AnthropicとOpenAIが過去最高額のロビー活動費を投入、ワシントンで自社に有利なルール作りへ

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連邦レベルでは、国家安全保障とインフラ整備での共通点が際立つ

表層をはがすと、連邦レベルでは、対立より共通点の方が明確になる。AnthropicとOpenAIの双方にとって、2025年のロビー活動の優先事項には国家安全保障とAIインフラが含まれていた。連邦機関はAIシステムの利用を増やしている。2025年8月、OpenAIとAnthropicは、政府機関がそれぞれのモデルを1ドル(約155円)で利用できる合意を発表した。イーロン・マスクのxAIも2025年9月に0.42ドル(約65円)で同様の提携を発表した。2024年、OpenAIはひそかに、利用方針から「軍事および戦争」(military and warfare)用途を禁じる文言を削除していた。

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ワシントンへの売り文句は単純だ。より速い規模拡大が米国の競争力を強める、というものである。

10月、OpenAIの最高渉外責任者(chief global affairs officer)クリス・レハーンは、ホワイトハウスの科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy)宛ての書簡で、「AIで世界をリードするという国家安全保障上の要請は、経済を強化する100年に一度の機会でもあります」と書いた。彼は、フロンティアAI(最先端AIシステム)が米国の国家安全保障上の利益を守ることを政府が確実にするよう求め、「連邦機関による採用を含めて」それを進めるべきだと促した。

輸出規制の強化や優先購入権を巡り、対中競争を見据えた法整備が進む

Anthropicの提出書類は、輸出規制とGAIN AI Act(ゲインAI法案)に明示的に言及している。10月に提出されたこの法案は、米国の顧客に「輸出前の優先購入権」(right of first refusal)を与えることで、中国やロシアなどの敵対国への先端AIチップ販売をさらに制限しようとするものだ。この問題の緊急性は再び高まっている。米中両国の当局者が関与した数年にわたる交渉を経て、エヌビディアは現在、先端のH200チップを中国企業に販売することが認められているからだ。

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OpenAIが輸出規制についてロビー活動を行ったかどうかは不明だが、CEOのサム・アルトマンはその有効性に疑問を呈している。彼はForbesに対し、「トランプ大統領の仕事は、米国が勝つことを確実にすることです。私は私たちの使命を全人類のためのものだと考えています……そこには対立する部分もあります」と語った。

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翻訳=酒匂寛

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