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2026.02.23 09:00

AnthropicとOpenAIが過去最高額のロビー活動費を投入、ワシントンで自社に有利なルール作りへ

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AnthropicとOpenAI、過去最高額の資金を投じ政治工作を加速

規制当局への開示によれば、AnthropicとOpenAIは2025年、連邦政府に対する直接ロビー活動にそれぞれ313万ドル(約4億9000万円)、299万ドル(約4億6000万円)を支出した。いずれも過去最高だ。これに加え、カリフォルニア州でのロビー活動にも両社はそれぞれ約30万ドル(約4700万円)を投じた。報道によれば両社の企業価値は、Anthropicが8300億ドル(約128.7兆円)、OpenAIが3800億ドルとされる(約58.9兆円)。両社がロビー活動を始めたのは2023年が初めてだった。Anthropicにとって2025年は、特定の政治候補を支援する献金を初めて開示した年でもある。

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先週、Anthropicは、AI規制の強化を訴える政治団体Public First Actionへの2000万ドル(約31億円)の寄付を発表した。同社はこの取り組みを超党派のものだと強調したが、同団体が支持する政策の多くは、トランプ大統領、AI政策の統括役(いわゆる「AI czar」)のデービッド・サックス、そして業界全体の反規制志向と相いれないように見える。OpenAIはコメントを控えた。Anthropicは個別のロビー活動についてのコメントを控えたが、Public First Actionへの寄付に関するプレスリリースをForbesに示した。

カリフォルニア州のAI安全法案を巡り、対応が分かれた大手2社

OpenAIとAnthropicの政策面での取り組みの違いが最も目立ったのは、1月に施行されたカリフォルニア州のAI安全法案をめぐるものかもしれない。

法案SB 53は、大規模AIモデルの開発企業に対し、新モデルの安全性を評価するためのルールやガードレール(安全策)を整備し、モデルの公開前に、それらにどう対処したかを自己申告することを求める。従わなければ罰金を科される。両社はこの法案に関してロビー活動を行った。OpenAIは反対したと報じられている。Anthropicは最終的に支持を表明した。

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しかし、その違いはどれくらい重要なのか。

Anthropicに間接的に出資するLlama Venturesのカイル・チーは、「安全性を訴えている、あるいは安全志向だと打ち出すためのポジショニングです……が、結局は宣伝目的の動きでした」と語る。AI規制推進のFuture of Life Instituteで米国政策責任者を務めるマイケル・クラインマンは、さらに率直だ。「企業が実際に意味のある立法を支持するのを見るまでは、規制を望むという発言は空疎です……業界全体が規制回避に躍起です」。

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翻訳=酒匂寛

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