3つの要素の「体内時計」への影響
概日リズムの位相、認知スタイル、そして環境の好みはそれぞれ単独でも生産性に影響するが、現実にはそれらは相互に影響し合っている。
例えば、同じように夜型の2人を想像してほしい。片方は分析タスクとグループ作業が得意で、もう片方は1人で行う創造的な探究を好む。生体リズムのパターンは同じでも、理想的な働き方は全く異なる。
同様に、朝型で分析的な思考をするものの自律的な環境を望む人もいる。その場合、早朝に1人で集中して戦略的作業を行い、午後は負荷がさほどかからない協働に充てる方が良い結果を生み出せるかもしれない。
体内時計の傾向という枠組みは「朝型か夜型か」という二分法よりも、より包括的な生産性に関するプロフィールを提供する。あなたの脳が最高の状態で機能する条件は何か、という的を得た疑問を投げかける。
生産性に関するこの3つの変数のどれかに無理に逆らい続けると、パフォーマンスは落ちやすい。それはズレが次のような状態につながり得るからだ。
・先延ばし
・疲労
・創造性の停滞
・自己不信
やがて人はこうした苦悩を性格の欠点だと思い込みやすい。自分には意欲や才能、あるいは鍛錬が足りないと思い込んでしまう。しかし実際には、構造的な不一致が仕事で活躍できない主な理由になっている場合がある。
この知見を活かすために人生全体を変える必要はない。まずは1週間、自然に最も頭が冴える時間帯を観察するといい。どんな種類のタスクが楽に感じるか、それがどの時間帯なのかを記録する。そして協働環境と1人で作業する環境のどちらで仕事が捗るかも確認する。
わずかに調整するだけでも、仕事や趣味の成果と満足度が目に見えて向上し始める可能性がある。体内時計と戦うのをやめ、体内時計に合わせて取り組み始めると、生産性は自然とついてくる。


