Jim Dunn, PhD, LD Human Capital Consulting 社長兼CEO。
最近は、どの見出しも「緊急事態」のように感じられる。目を向ければ、誰もが重い荷を背負い、加速するペースに必死でついていこうとしている。こんなときほど、歯を食いしばって踏ん張り、さらに力を入れるのが答えだと思いがちだ。深刻な問題には、深刻な向き合い方が必要なのだから。
だが、圧力が一向に緩まず、その「真剣さ」がストレスへと変わると厄介なことになる。そうなると、パフォーマンスは落ちる。持続的なストレスは生産性の低下、集中力の弱まり、仕事の質の悪化につながる。週末が近づく頃には、途切れない不安の影響を感じはじめ、リーダーとして、そしてチームづくりにおいて、それが何を意味するのか判断に迷うようになる。
リーダーは、率先して舵を取り、問題を直すようにできている。だが、ときに「直すべきものがない」こともある。プロジェクトは止まり、計画は頓挫し、会議を増やしても、期限を詰めても、歯車は回らない。善意で仕組みを足したつもりでも、負担を軽くするどころか、圧力を上乗せしてしまう場合がある。
こうした局面では、少しの「軽やかさ」が大きな効き目を持つと、私は学んだ。
軽やかさが重要な理由
仕事に軽やかさを持ち込むとは、次の会議の最後の10分で寒いジョークを言い、静まり返った部屋に耐えることだと思っているなら、それは違う。それはユーモアであり、行為である。そして当たり外れが大きい。軽やかさとは、逆境のなかでも人を開かれた状態に保ち、関与し続けられるようにする「心の構え」だ。遊び心と心理的柔軟性に関する研究は、硬直した思考をいったん止め、より良い角度から問題に向き直る能力として説明している。この柔軟性こそが、しなやかで献身的なチームを育てる鍵となる。
実際のところ、軽やかさは、基準を下げるプレッシャーとは無縁のまま、協働しやすくし、ストレスから立ち直りやすくし、明晰に考えやすくする。チームでは、ひと呼吸おき、場に少しの明るさを入れる意思として表れる。組織レベルでは、仕事は真剣に扱いながらも、自分自身を必要以上に深刻に扱わないことを許す空気を生む。選択肢を広げ、状況を別の意味で捉え直し、圧力下でも視点を取り戻す力を伸ばしてくれる。
オヘア空港で見つけた「軽やかさ」
軽やかさが自然に出てこない人もいる。それはあなただけではない。私もそうだ。だが少し前、オヘア空港で一晩足止めを食らい、それを本気で実践せざるを得ない状況になった。50人ほどが行き場もなく取り残され、現場は混乱していた。誰もが目的地で会議や授業などの予定を抱えていたため、鬱積した苛立ちが爆発しかねないと心配した。
ところが実際に起きたことは、意外なものだった。数人で話し始めると、さらに人が集まってきて、誰かがトランプを取り出した。別の誰かはカップを見つけてきた。そして、そう、何かのボトルが登場したかもしれない。朝になる頃には、私たちはラミーで遊び、涙が出るほど笑っていた。私は大学生グループのTikTokにもゲスト出演し、ダンスまで踊った。あの夜、ゲートK12に取り残されていなかった人は、2025年最高のパーティを逃したことになる。
あの場で起きていたことには名前がある。「レモネーディング」、つまり目の前の課題を現実的に見据えながら、前向きな可能性を想像する実践だ。足止めに至った条件そのものは変わらなかったが、待ち時間の「体験の仕方」は変わった。私たちは限界をレモネードに変えたのであり、遊び心に関する研究は、その理由を説明してくれる。軽やかに関わる人ほど、社会的サポートを強く感じやすく、それが孤立とストレスに対する緩衝材となる。また、心理学でいうコーピング効力感(目の前の状況を乗り越えるための資源が自分にある、他者も含めてある、という信念)を強める。
混乱のなかでつながる
多くの日々で、私たちは望んでもいない状況を渡され、それでも前に進むことを求められる。スケジュールが前倒しになった? 予算が承認されなかった? フライトが遅延した? 世界がまた燃えているように感じる? ふいに穏やかな時間が訪れることを当てにするのは負け筋だ。混乱、締め切り、一発勝負の局面は、必ずまたやって来る。圧力に主導権を渡せば、圧力が主導権を握る。だが、コントロールが消えても、つながりまで消える必要はない。
混乱そのものを直せないことはある。だが、それがもたらす感覚を和らげることはできる。オヘアでのあの夜は、前進は必ずしも「解決策」から始まるのではないと教えてくれた。ときには、トランプ1組と、混乱のただ中で一緒に座る意思から始まるのだ。



