AI

2026.02.22 17:00

アンソロピック幹部が語る「人間第一」の理念、AIが社会・経済に与える影響と責任とは

アンソロピック対外関係責任者サラ・ヘック(画面左)(YouTubeスクリーンショット)

現在のモデル能力を前提にすると、今後10年間で経済は年率約1.8%成長するとの予測

AIが生み出す生産性について、ヘックは、現在のモデル能力を前提にすると今後10年間で経済は年率およそ1.8%成長すると予測した。これは、まだ掘り起こされていない改善による将来の上積みを含めない数字である。

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2人は、これはインターネット時代の成長率に似たものになるだろうと述べた。

「モデルは良くなる一方です」とヘックは述べた。「現在の能力でそうなっているのなら、将来はまったく違う姿になるかもしれません」。

ヘックは、Claude Cowork(クロード・コワーク)やコーディングの可能性にも触れ、さらに、エージェント型の取り組みを統一するためのModel Context Protocol(MCP、モデル・コンテキスト・プロトコル)のようなプロトコルの活用にも言及した。

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AIエージェントが経済全体に急速に広がり、モデルが改善するにつれ拡散が速まる

「2025年はAIエージェントの概念実証(proof of concept)の年だったと思います。そして2026年はインパクトの証明(proof of impact)の年になるでしょう」と彼女は述べた。「これが経済全体に急速に広がっていくのを見ることになります。私たちはすでにデータでそれを確認していますが、モデルが改善し、その上に製品が出てくるにつれ、拡散は一段と速くなるはずです」。

以下は、ヘックが全体の流れを説明する中で挙げた具体例である。

「私たちには1つの指標があります」と彼女は述べた。「それは、あらゆる職業のタスクのうち、Claudeで実行できるタスクの割合を見るものです。この指標を追跡し始めたとき、タスクのおよそ3分の1はClaudeで自動的に行えました。そして直近のレポートでは、ほぼ50%に達していました。モデルの能力が急速に変化し、人々がそれを活用しているのが見えています」。

雇用の置き換えに対し企業は警鐘を鳴らすだけでなく、再教育についてもっと踏み込む必要性

雇用の置き換えに関するアモデイの過去の発言に触れつつ、ヘックは、各企業は警鐘を鳴らすだけでは不十分で、もっと踏み込む必要があると示唆した。

「データを公開するのは素晴らしいことですが、実際に解決策を持たなければなりません」と彼女は述べた。「アンソロピックで私たちが強く意識していることの1つは、シリコンバレーのテクノロジー企業がすべての答えを示すだけではあまり意味がないということです。米国内外の顧客や企業と実際に協力し、彼らが再教育についてどう考えているかを一緒に探っていく必要があります」。

政府とのパートナーシップも役に立ち得る、と彼女は付け加えた。

「これはコミュニティとして、そして社会として取り組む必要があります。ここダボスで話していることの多くも、その点です」と彼女は述べた。

未来へ

世界は今、岐路に立っている。人々はAIを自分たちの生活にどのように統合していくのだろうか。おそらくその多くは、個人が創造的なことをするだけでなく、社会そのものが創造的になり、その中にいる1人ひとりの福祉を守るという、集団的なレベルで起こるだろう。そして、アンソロピックはその支援を担う態勢を整えているようにみえる。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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