信頼はリーダーシップで最も語られる資質の1つでありながら、最も理解されていないものの1つでもある。経営幹部は「チームにもっと信頼がほしい」と口にすることが多いが、それが実務で具体的に何を意味するのかを定義するのに苦労する。信頼とは感情なのか。性格特性なのか。文化的な理想なのか。
Reina Trust Buildingの共同創設者であるデニス・レイナによれば、信頼はそのどれでもない。信頼は抽象的なものではなく、静的なものでもない。さらに重要なのは、リーダーが「持っている/持っていない」という類いのものではないことだ。レイナが主張するように、信頼は日々の行動によって築かれ、あるいは損なわれていく。
「私たちは信頼を、行動として実行可能なものとして定義している。『信頼の3つの次元(3つのC)』、すなわち『人格への信頼(Trust of Character)』『コミュニケーションへの信頼(Trust of Communication)』『能力への信頼(Trust of Capability)』を通じて、である」とレイナは説明する。
この枠組みは重要だ。信頼がマインドセットや価値観としてのみ扱われると、改善するのが難しい。だが、観察可能な行動の集合として理解されれば、リーダーはそれを練習し、測定し、コーチングできる。ほかのあらゆる業務遂行能力と同じように。
30年以上にわたりリーダーと組織で検証されてきたレイナの研究は、信頼を相互依存する3つの次元に分解している。
「人格とは約束を守り、一貫して相互に資する意図で行動することだ。コミュニケーションとは、率直に、正直に、透明性をもって話すこと——フィードバックを与え、受け取り、機密を守ることも含む。能力とは、強みを認識して活用し、人を巻き込み、人が学び成長するのを助けることだ」とレイナは言う。
これらの次元のどれか1つでもおろそかにされれば、信頼は弱まる。リーダーの意図は強くても、明確に伝えられないことがある。チームはオープンに話していても、成果を出せないことがある。時間が経つにつれ、そうした溝は積み重なっていく。
レイナが繰り返し直面する根強い神話の1つは、いったん築かれた信頼はそのまま持続するという思い込みである。
「最大の誤解は、信頼は静的で『ある』か『ない』かのどちらかだと考えることだ。信頼は日々築かれ(あるいは損なわれ)るのであり、一度きりの出来事ではない」と彼は言う。
実際、レイナの研究は意外な発見を示している。「信頼の破綻の多くは劇的な裏切りではない。私たちの研究では、損耗の90%は、小さく意図しない行動が時間とともに積み重なることで生じることが示されている」
会議への遅刻。曖昧なコミットメント。フォローの失念。明確さが求められている場面での沈黙。どれも単体では裏切りには見えないが、重なり合うことで静かに信頼をむしばんでいく。
信頼を確立するうえでリーダーが重要な役割を担うのは確かだが、レイナは信頼がトップダウンの取り組みではない点を明確にしている。
「リーダーは雰囲気と基準をつくるが、信頼は『リーダーだけの仕事』ではない。信頼づくりは全員の責任である」と彼は言う。
成果を上げるリーダーとは、まず自ら信頼を体現する者である。具体的には、ミスを認め、フィードバックを求め、率直な対話を行う。そのうえで、信頼をチーム全体の共通実践へとする。
信頼が損なわれたり、有害性が根付いたりしている環境では、レイナは即効策や表層的なカルチャー刷新に警鐘を鳴らす。信頼は再構築できるが、それは規律ある行動変容によってのみ可能である。
「有害な環境でも信頼は再構築できる。しかし本当の仕事は、有害性を信頼に足る状態へと転換することだ」と彼は言う。その作業は、有害性を生んでいる具体的な行動を特定し、それを『信頼の3つの次元』に根ざした、明確で譲れない基準に置き換えることから始まる。
とりわけシニアリーダーにとって、信頼構築の最も直感に反する側面の1つが「脆弱性」の役割である。
「脆弱性は不可欠だ。信頼には真実が必要だからである。個人としては、ミスを認め、何が起きたかを明確にし、合意を守れなかったことを引き受けることを意味する。組織としては、厳しい現実について真実を語ることを意味する」とレイナは言う。
決定的に重要なのは、脆弱性だけでは説明がつかない点である。「脆弱性が説明責任と組み合わさると、信頼は加速する」と彼は付け加える。
この組み合わせ——真実と実行——が心理的安全性を生む。互いに何を期待できるかが分かれば、人々はより早い段階で声を上げ、より健全なリスクを取り、より効果的に協働できる。
「人はミスによって信頼を失うのではない。真実が隠されるときに信頼を失う」とレイナは指摘する。
信頼が一夜にして崩壊することはまれである。むしろ、多くの場合、リーダーが見落としがちな微細なシグナルを通じて徐々に薄れていく。
「実行が甘くなり、関係がほつれていくのが見える。締め切りの遅れ、遅延や予算超過のプロジェクト、協働ではなく引きこもり、率直な対話に代わるうわさ話、意見を求めず一方的に下される意思決定」とレイナは言う。
現代の組織で際立つシグナルが1つある。「ccの行が増えるとき、信頼は縮んでいる」
信頼が低下すると、人は自己防衛に走る。より多くの関係者をccに入れ、やり取りをより多く文書化し、直接的な関与を減らす。仕事は遅くなり——一方で、互いについて人々が自分の中で語るストーリーは加速する。
業界、文化、リーダーシップの階層をまたいで数十年にわたり信頼を研究してきたレイナは、最も驚いた洞察は「信頼構築がいかに日常的であるか」だと言う。
「最も驚いたのは、信頼は大きな裏切りではなく、小さく意図しない瞬間によって失われることが多い点だ。もう1つは、信頼構築は『終わることがない』ということ——継続的な注意が必要である」と彼は言う。
それは高い成果を上げてきたリーダーほど受け入れがたい真実かもしれない。信頼は、1回の会話やオフサイト、あるいは価値観の宣言から生まれるのではない。小さなことを小さく、しかし一貫してきちんとやり続ける規律から生まれる。
リーダーが意図性を保てば信頼は複利で積み上がる。慢心すれば静かに崩れていく。そして複雑でスピードの速い今日の組織では、その差が、チームが「機能するだけ」なのか、それとも「真に成果を出す」のかを左右することが多い。
レイナが妻ミシェルと共著した書籍は『The Art of Trust Building: Transform Lives, Teams, and Organizations』である。



