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AI

2026.02.25 11:15

シリコンバレー発「AI創薬」企業に聞く、地政学リスクとは

2) 創薬R&D×シリコンバレー起業家。二人のキャリアが生むGEN1Eの強み

創薬の現場は、科学・規制・臨床・資金・提携が絡み合う複合戦だ。そこでGEN1Eの強さとして浮かび上がるのが、共同創業者2人のキャリアが真逆の方向から同じ結論に到達している点である。

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Ritu Lalは、大手製薬で20年にわたり研究開発のど真ん中を歩き、FDA承認3件・PMDA承認1件、IND申請15件超という実績がある。彼女の問題意識は明快だ。創薬のボトルネックは、病態の複雑性と患者の多様性が、従来のやり方では十分に見えないことにある。だからこそ「患者から始める」モデルに行き着いたという。ここには、現場を知る者が抱える切実さがある。しかも彼女は、博士号取得から16年後にスタンフォードへ戻り、学び直しを選んでいる。自らをPharmapreneur(ファーマプレナー:製薬科学者×起業家)と呼び、研究者としての経験を起業という実装の回路につなぎ替えている。

一方のSoujanya Bhumkarは、シリコンバレーで4社を立ち上げてきた連続起業家であり、共同創業してCEOとして7年率いたCoolirisはYahoo! に買収された。買収後はYahoo! でグローバル・パートナーシップ担当VPとして事業を推進してきた実績を持つ。彼が強調するのは、医療においては「機能改善」ではなく、患者のQOLという現実の結果が成功指標になるという事実だ。

テクノロジー業界の常識である試行錯誤を前提にスケールするアプローチは、医療ではそのまま当てはめることができない。だからこそSoujanyaは、テクノロジーの強み(データ駆動、システム思考、AI)を、医療に耐える形へ翻訳して持ち込む必要があると言う。

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規制と責任が重い医療の世界で、Rituが科学と臨床の筋を通す。複雑な意思決定と提携の設計を、Soujanyaがデータ・意思決定・実装をプロダクトとして組み上げる。「創薬の厳密さ」と「テクノロジー業界の意思決定と実装」が接続する部分に患者から始める創薬を目指すGEN1Eは存在する。

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文=西村真里子

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