従来型の副業と比べたマイクロ副業のメリット
マイクロ副業は、節度を守って管理可能なレベルにおさめておけば、従来型の副業に比べてかなり多くのメリットが得られるはずだ。6つのメリットを説明していこう。
1. 転身の機会が得られる
マイクロ副業は、フルタイムで働きながら「収入の選択肢」を得るのに最適のやり方だ。起業家の中でも、まずはマイクロ副業から始めて、うまく行くと見込んだものを徐々にサイドスタッキングに進化させていく者は多い。
ささやかな有料ニュースレターが、講演のプラットフォームとなったり、時々行なっていたコンサルティングが、コーチングセッションとして定例化したりする。副収入を得る手段として始めたものが、多様な仕事のエコシステムに成長していく可能性があるのだ。
2. ストレスや燃え尽きを緩和できる
マイクロ副業なら、朝の通勤のストレスに悩まされることはない。渋滞に巻き込まれたり、混雑した地下鉄に詰め込まれたり、バスでぎゅうぎゅう詰めにされたりしてまで、職場に顔を出したいと思っている人は、いったいどれだけいるだろう?
マイクロ副業なら、家のコンピューターの前に座れば、もう仕事を始められる。仕事の間も、ストレスは少なく、エネルギーの消耗もあまり感じないはずだ。本格的なサイドビジネスやフリーランス事業を立ち上げる場合のストレスとも無縁だ。
3. 時間的なストレスが少ない
マイクロ副業は、ちょっとした隙間時間で行うよう設計される。つまり、通勤中の何もすることがない時間や、夜や、オフタイムといった時間だ。オンライン家庭教師やフリーランスのプロジェクトであれば、一定の時間枠をスケジューリングする必要があるが、マイクロ副業はその必要がない。
加えてマイクロ副業では、すでに身に付けたスキルを活用することになるので、学んでいる知識が役に立つようになるまで待つ必要がない。フルタイムの仕事に、マイクロ副業のスケジュールを柔軟に組み込むことになる。従来型の副業で必要になるような、ロジスティクスやマーケティングにかかる手間は少ないし、時間のかかる事務仕事も少ない。
4. 貯蓄が増える
大規模なセカンドビジネスを構築するコストやストレス(さらには燃え尽きに陥る可能性)を背負う必要はない。マイクロ副業の大半は、自身の専門知識以外には何も必要ないので、起業にかかる費用は少なくて済む。また、短納期の案件で割増料金を請求することで、単位時間あたりの収入を高く保つことができる。こうした副業で収入を補えば、たった1つの収入源に頼らずに済む。
さらに、ある推計によると、通勤に車を使うのをやめるだけで、駐車場代が浮くのに加えて、年間2500ドル(1週あたり約48ドル)の節約になるという。また、請求サイクルによって報酬の支払い時期が決まる従来型の副業と比べると、マイクロ副業では、報酬の支払いが早いケースが多い。
5. プロとしてのアイデンティティが強化される
何年もかけてプロとしての知識を構築してきた人の中には、自分が「マネタイズ可能な知的所有権」を持っていることに気づいていない人もいるだろう。こうした人の場合、自分が知っているプロの人脈だけでも、堅調な需要を生み出すのに十分な可能性がある。
こうした人がマイクロ副業に取り組めば、コミュニケーションや人へのアドバイスのスキルが向上し、プロとして成長する機会となる。ひとたび良い評判が確立すれば、最小限の営業努力で、他の人からの紹介だけから収入を確保できることが多い。
6. キャリアを自分の手でコントロールできる
自らが「乗客」ではなく、自分のキャリアという「船の船長」であることが、メンタルヘルスや心の安定に与えるプラスの作用は非常に大きい。自律的に行動できることだけでも、満足感や目的意識が生まれる。
これによって、労働市場が不安定な中でも、職業人としての人生を自分がコントロールしているという感覚を取り戻せるはずだ。しかもマイクロ副業であれば、従来型の副業に伴うストレスや燃え尽きのリスクとも無縁だ。
マイクロ副業のメリットまとめ
先が見えず、コストが上昇するばかりの経済状況の中では、安定を求めて待ちの姿勢でいることはリスクにつながりかねない。マイクロ副業は、専門性の高い職業に就く者が追加で所得を得る方法を再定義しつつある。
気がつくと第2の本業になりがちな従来型の副業と違い、マイクロ副業は規模が小さいため、起業コストは最低限で済み、長い時間を費やす必要もない。しかも、すでに持っているスキルを活用するだけというケースも多い。
AIの力を借りた編集や、短時間のコンサルティングセッション、ニッチなデジタルテンプレートの販売など、マイクロ副業は、事業経営の重荷を負うことなく、柔軟なキャッシュフローを生み出してくれる。しかも、キャリアの大幅な方向転換も必要ない。
現在の労働市場では、もはや単一の収入源だけでは安心は得られない。マイクロ副業のような、複数の収入源を確保することが肝心だ。この記事で紹介したような複数の収入源があれば、金銭にまつわるストレスや、燃え尽きのリスクを緩和できる。
小規模で安定した収入源の構築は、がむしゃらに働き続けるいわゆる「ハッスルカルチャー」的な流れではなく、むしろ経済面での適応性を高めたいという動きなのだ。


