暗号資産

2026.02.20 09:00

ビットコインが引きずる「10/10クラッシュ」の衝撃 相場反転の可能性は

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デジタル資産は4カ月ほど前、筆者の見るところその歴史で最も重大な清算に見舞われた。2025年10月10日、わずか数時間で190億ドル(約2兆9500億円)超ものレバレッジド・ポジションが消滅した。暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格は1BTC(ビットコインの単位)=約12万2000ドルから10万5000ドルに急落した。160万件あまりのトレーダー口座が清算された。

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「10/10暗号資産クラッシュ」とも呼ばれるこの出来事は、たんに市場を動揺させただけではない。暗号資産投資をめぐる心理的風景を根本的に変えてしまった。

先週、金融情報会社ベンジンガ運営のマーケット番組「PreMarket Prep」でも話したとおり、テクニカルに見るとビットコイン価格は現在、20日移動平均を2標準偏差ほど下回っている。これは過去5年で3回しか見られなかった低水準だ。歴史的には、このような極端な局面では続く20営業日に短期的な反発が起こる傾向にある。

およそ5000億ドル(約77兆円)規模と推定される円キャリートレードの巻き戻しは、先月から今月にかけての暗号資産相場の軟調に拍車を掛けた可能性が高いが、その圧力は現時点ではおおむね減退したと筆者はみている。

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それでも、足元のビットコイン価格は依然として7万ドルを下回っており、最高値から45%低い水準にある。投資家のなかには、相場低迷が続いているのは10月10日の出来事に起因するのではと疑っている向きもあるかもしれない。

簡単に答えれば「そのとおり」ということになる。とはいえ事情はもう少し複雑であり、読者が今後ポートフォリオをどう組むかを判断する際には、むしろそちらを理解するほうが重要だろう。

10/10クラッシュの規模と引き金

まず、10/10クラッシュの規模がどれくらいのものだったのかを知ってもらうために比較例を挙げると、この相場崩壊はドルの絶対額ベースでは2022年11月の米FTXの経営破綻を上回る規模だった。考えてみてほしい。当時世界2位の暗号資産取引所の崩壊をもしのぐ大規模な清算だったのだ。暗号資産交換業大手のバイナンス1社だけでも、不良債権を補填するために保険基金から1億8800万ドル(約291億円)を拠出せざるを得なかった。ほかのいくつかの取引所も同様の圧力に直面した。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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