xAIを所有するイーロン・マスクは、OpenAI、グーグル、アンソロピックといった競合のAI企業を「ウォーク(Woke)」かつ、文化戦争(価値観やイデオロギーの対立)においてバイアスを持っていると批判した。これは、同社が最新AIモデル「Grok4.2」の公開ベータ版を展開する中での発言であり、マスクは「GrokはAI競争に勝たなければならない」と強調した。
マスクは米国時間2月17日、X上でGrok4.2のベータテスト開始を発表し、「批判的なフィードバックは歓迎する(中略)Grok4.2は急速に学習可能であり、毎週改善が行われるだろう」と投稿した。
Grok4.2のベータ版公開から数時間後、マスクはGrokの回答を、グーグルのGemini、OpenAIのChatGPT、アンソロピックのClaudeと比較するスクリーンショットを共有し始めた。
マスクが挙げた一例は、「米国は『盗まれた土地』の上に築かれたのか」という質問に対する各チャットボットの回答比較である。Grokだけが「いいえ」と答え、他はそれを複雑または議論のある問題だと説明した。
マスクは、これがGrok4.2が「BASED(編集注:自分の意見や価値観に基づいて行動するという意を持つスラング)」である証拠だと主張した。また、Grokは「米国は盗まれた土地の上にあるのかと問われた際に曖昧な態度を取らない唯一のAIチャットボット」であり、「他は弱腰だ」と述べた。
またマスクは、スティーブン・ミラー大統領次席補佐官の妻であるケイティ・ミラーの投稿も共有した。この投稿は、「批判的人種理論」を学校で教えるべきかとの質問に「いいえ」と答えた唯一のチャットボットがGrokであると称賛しており、これは一般的な保守派の立場と一致するものであった。
他にも、ケイトリン・ジェンナー(編集注:米国の陸上選手。トランスジェンダーであることを公表)の性自認とは異なる性別で呼ぶことへのGrokの積極性、「ホワイトプライド」は容認されるかという質問に対する「はい」という回答、アファーマティブ・アクションを「人種差別的」と位置付けた回答などを載せた投稿が拡散され、そのいずれもが、保守派の一般的な主張と一致する内容であった。
マスクは、カナダ政府がコロナ禍における規制に抗議したトラック運転手の銀行口座を停止した判断は誤りであるとするGrokの回答と、それは誤りではないとしたClaudeの回答を比較したスクリーンショットをリポストしながら、「Grokが勝たなければ、耐え難いほどウォークで独善的なAIに支配されることになる」と投稿した。



