ロシアの新星、アデリヤ・ペトロシャン
ロシア・フィギュアスケート界の期待の全てが、モスクワ出身の18歳、ペトロシャンの肩にかかっている。
日本の坂本花織、米国のアンバー・グレン、アリサ・リュウが近年、国際フィギュアスケート界の話題を独占する中、ペトロシャンはロシア国内大会でひっそりと圧倒的な強さを見せている。ペトロシャンは24年以降、ロシア選手権を3年連続で制しており、シニア転向後初の国際大会で優勝を果たした勢いでミラノ五輪に臨む。
国際スケート連盟(ISU)は25年5月、ペトロシャンがAINとして承認されたと発表した。これにより、ペトロシャンはミラノ冬季五輪の出場権を懸けた25年、ISU五輪予選大会への出場資格を得た。
ペトロシャンは同年9月、ISU「スケート・トゥー・ミラノ」予選で優勝し、ミラノ冬季五輪の出場権を獲得した。同大会でペトロシャンは、23年と24年の欧州選手権をそれぞれ制したルナ・ヘンドリックス(ベルギー)とアナスタシヤ・グバノワ(ジョージア)を破った。
だが、ミラノ冬季五輪での戦いははるかに過酷だ。ペトロシャンは世界で最も壮大なスポーツの舞台で初めて世界の一流選手らと対戦する。ペトロシャンは、3度の世界王者である坂本、25年の世界選手権を制したリュウ、全米王者のグレンらとともに金メダル候補の1人と目されている。
多くの専門家がペトロシャンに金メダル候補の素質を見出す一方で、同選手が五輪初出場であり、AINとしての出場ではあるが自国唯一の女性代表であるという立場は、精神的な圧力をもたらす可能性がある。いずれの選手も五輪の圧力と闘っているが、ペトロシャンはロシア・フィギュアスケート界の期待という重圧を一身に背負っている。
ロシアのメディアは25年半ば、当時17歳だったペトロシャンに成功とは何かと尋ねた。ペトロシャンはこう答えた。「(成功とは)肩書きと、そのスポーツで輝かしく記憶に残る物語を持つことだ。できれば短命に終わりたくない」


