IPOに向けて商品ラインを拡大
Once Upon A FarmはIPO前までに累計9800万ドル(約151億9000万円)を調達していた。直近の資金調達は5200万ドル(約80億6000万円)のシリーズDで、Cavuが主導した。Cavuはここ数年、大型案件を相次いで成功させており、2017年には、抗酸化成分入り飲料を手がけるBai Brandsを17億ドル(約2640億円)でドクターペッパー・スナップル・グループに売却した。さらに昨年は、健康志向の炭酸飲料ブランドPoppiを19億ドル(約2950億円)でペプシコに売却した。
Once Upon A Farmの評価額は、2022年にCavuが主導した資金調達ラウンドでは、3億7100万ドル(約575億円)とされていた。Cavuが2018年に投資を始めた当時について、同社の共同創業者のブレット・トーマスは「当時のスーパーには、ベビーフードよりも冷蔵のペットフードのほうが多く並んでいた」と振り返る。
「Once Upon A Farmは消費者、つまり親と子どもたちの信頼を築いてきた。その信頼がなければ、現在の業績も上場もなかっただろう」とトーマスは語った。「彼らは、短期的な利益のために原材料の質を落とすようなことはしない。多くの企業はわずかなコスト削減を選びがちだが、彼らはそうしない」
上場準備を進めるなかで、Once Upon A Farmは商品ラインも拡大した。従来のパウチ製品に加え、冷凍の子ども向けミール、冷蔵のオートバー、常温のスナックへと展開を広げた。これにより、同社はスーパーの複数の売り場で顧客を獲得し、数百万世帯の家庭で日常的に購入されるプロダクトを送り出した。
Once Upon A Farmは、オーガニックのベビーフードおよび子ども向け食品市場の小売売上高が年間790億ドル(約12兆2500億円)規模にのぼると見積もっている。一方で、自社商品が購入されているのは米国家庭のわずか4.8%にとどまるため、成長余地はなお大きいと見ている。
上場により新たな資金を得たOnce Upon A Farmは、ベビーおよび子ども向け商品の拡充を続ける方針だ。手軽さを求める親向けにも、健康志向のスナックやミールを継続的に投入していく戦略を描いている。
「私たちは食の未来を形づくっている。親たちが子どもに与えられる選択肢を変えている。赤ちゃんが成長した子どもになるまで、ずっと寄り添う存在でありたい」とガーナーは語った。


