欧州

2026.02.17 16:30

ロシア軍、スターリンク遮断に続きテレグラムでも障害 「法令違反」で当局が速度制限

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大天使スペツナズは、前線ではスターリンクへの接続性低下に加え、テレグラムへの安定したアクセスが失われた結果、すでに偵察データの伝送に遅れが生じていると報告している。

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同チャンネルによれば、ロシアの軍人たちは典型的な状況を次のように説明している。通常、ドローンは移動中の目標を探知すると、数分以内にテレグラムを通じて座標を送信する。ところがテレグラムが使えなくなると、情報はまず内部の通信を通じて部隊指揮官に伝え、次に偵察指揮所、その次に射撃部隊へ伝え、それからドローン部隊側に送り返すという手順を踏まざるを得なくなる。

大天使スペツナズは「テレグラム経由なら1〜2分で済む情報伝達に、最良の場合でも数時間かかることになる」と述べ、偵察データは10〜15分もすれば古くなってしまうので、これでは攻撃が無効になりかねないと指摘している。

さらに、こうした制限は「われわれを数年後退させ、戦争の最初期ごろの状態に巻き戻してしまう」と憂慮し、代替手段の開発が進められているとはいえ、迅速な連携を復旧するには時間がかかるとの認識も示した。

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ロシアの別のブロガー「エッダより年上(スタールシェ・エッディ)」は、軍人だけでなく地方政府や非常事態当局、企業もテレグラムに依存していると言及している。ドローン攻撃に関する警報が発せられる国境地域など、前線に近い場所ほどこのプラットフォームは重要なものになっているという。

「エッダより年上」はテレグラムについて、ロシアで広範に利用されているにもかかわらず、体制内に強力な政治的後ろ盾を持たないとも指摘する。ロシアには現在、こうした通信の保護を正式に担当する統一的な戦時機構はない。また、商用メッセージングアプリに依存している事実を認めることは、公式の軍事システムに不備があると認めることに等しい。そのため、テレグラムは多くのアクターにとって不可欠なツールになっていながら、政治的な擁護者がいない状態になっているというのだ。

通信の混乱はあっても崩壊には至らず

テレグラムの制限はロシアの戦争支持派チャンネルの間で激しい反応を引き起こし、前線での連携を低下させかねないと警告する声が上がっている。他方、こうした議論も観察しているウクライナ軍人たちの評価はもう少し慎重だ。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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