テーマ型ETFの世界では「ブームと崩壊」のサイクルが一般的であり、データは厳しい現実を映し出している。テーマ型ETFのほぼ半数は設定から10年以内に姿を消す。単に償還されてしまうのである。生き残ったファンドのうち、10年以上にわたり世界株式市場のパフォーマンスを上回ったのは全体の20%未満だ。期間を15年に延ばせば、成功率はさらに低下する。
市場の記憶と注意力は短い。近年、多くの注目テーマが勢いよくスタートし、その後間もなく失速していった。
例えば、バイオテクノロジーやゲノミクスといったテーマは新型コロナウイルスの流行期に急騰した。投資家は、科学的ブレークスルーが医療の未来を塗り替えることに賭けていたのだ。同時期にはメタバースも人気テーマとなり、仕事や娯楽を再定義する仮想世界が構想された。大麻も、合法化への期待と個人投資家の熱狂の波に乗った。
いずれの場合もパターンは似ている。最初は小規模な資産規模から始まる。やがて資金が流入する。勢いが勢いを呼ぶ。価格上昇がストーリーを正当化する。しばらくは一方向の取引に見える。しかし、それは永遠には続かない。
これらのテーマに紐づく資産は、2021年にピークを付けた後、価格が上昇したのと同じ速さでしぼんでいった。構造的かつ世代的な変化だと銘打たれたストーリーは、結局のところ、株式市場ではタイミングとバリュエーションが依然として重要であることを思い出させるような、痛みを伴う教訓となったのである。
冷静になる
金融イノベーションが、市場をより身近で効率的にしたこと自体は良いことである。しかし、優れた判断力を伴わないアクセスの拡大は問題を生むだけだ。テーマ型ETFはその設計上、取り残されることへの恐れ、ストーリーへの愛着、排他性への誘惑といった心理的バイアスを刺激する。
もし明日エイリアンが地球に着陸すれば、UFODの価格は数日間、華々しく上昇するかもしれない。「UAPディスクロージャー取引」を求めて人々が殺到するからである。しかしその熱狂が冷めれば、やがて本来の姿が現れる。それはすなわち、このETFは、巧妙なブランディングが施された割高な防衛関連銘柄のパッケージにすぎないという現実である。
エイリアンの存在を信じることは、人間の想像力がなす行為だ。しかし、それをETFを通して効率的に収益化できると信じることは、宇宙規模の飛躍だといわざるを得ない。


