資産運用

2026.02.16 09:30

「エイリアン到来」に賭けるETFが存在する? テーマ型ETFの現実

Universal/Getty Images

ETF:金融界のトレーディングカード

本当の不条理は、UFOをテーマにしたETFが作られたことではない。こうした不条理が避けがたいものに感じるほど、ETFが乱立している状況にある。

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2026年初頭の時点で、米国には3500本を超えるETFが存在する。一方、上場企業の数は約3800社にすぎない。ほぼ1対1に近い比率である。個別株1銘柄ごとに、その企業に特化したもの、またはその競合に特化したもの、あるいはそのビジネスモデルの極めてニッチな部分に特化したETFが存在するような状況だ。

ETFはもともと、一般投資家が幅広く分散された低コストの証券パッケージを保有できるようにするという、高尚な発明であった。しかし、いつしかそれは金融界の二次創作を体現するような存在になった。気候、ペットの健康、スピリチュアルなど、何か資金を呼び込めるようなストーリーさえあれば、誰かがそこにティッカーを付けることができる。

その例として、Global X S&P 500 Catholic Values ETF(ティッカー:CATH)がある。その運用資産は10億ドル(約1500億円)を超え、年間の経費率は0.29%である。しかしその中身を見てみると、構成比率上位の10銘柄は、S&P500のそれとほぼ同じである。いわゆる「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる銘柄が、わずかに比重を変えて並んでいるにすぎないのだ。例えば、メタ・プラットフォームズの比率はCATHで2.50%、State Street SPDR S&P 500 ETF(ティッカー:SPY)では2.48%である。

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名前に「カトリック」とついたETFが、物議を醸すソーシャルメディア企業をわずかにオーバーウエートしていることに皮肉を感じないだろうか。

あなたが敬虔なカトリック信者なのであれば、おそらく、CATHを購入して0.29%の経費を支払うより、通常のSPYを購入し、節約できた0.2%分の経費をカトリック系慈善団体に寄付する方がよいだろう。

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翻訳=江津拓哉

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