資産運用

2026.02.16 09:30

「エイリアン到来」に賭けるETFが存在する? テーマ型ETFの現実

Universal/Getty Images

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ウォール街には、「熱狂があるところにティッカーあり」という格言がある。

あらゆるマニアは独自の上場投資信託(ETF)を生み出す。それは、投資家がキャンディーを期待して叩く金融版のピニャータ(編集注:中に菓子や玩具が入った紙製のくす玉人形)のような存在だ。したがって、次の「波に乗るべき」投資対象が、AIやクリーンエネルギー、宇宙旅行ではなく、地球外生命体になるのは時間の問題だった。

そこで登場したのが、Tuttle Capital UFO Disclosure ETF(ティッカー:UFOD)である。これは投資家が「政府が非人類の技術を保有していることを認める可能性」に備えるために設計された金融商品だ。今私が書いたのは、実際にこのETFの目論見書に記載されている文言である。作り話ではない。

同ファンドの運用者によれば、「UAP(未確認異常現象。Unidentified Anomalous Phenomena)ディスクロージャー」イベントが発生すれば、技術的な大当たり、つまりは個人投資家が夢見るような非対称的なチャンスが解き放たれるという。これはつまり、もしタイムズスクエア上空に浮かぶエイリアンがCNNのカメラに捉えられるようなことがあれば、投資家は即座に「その恩恵を受ける可能性が高い」銘柄へと資金を振り向けるだろうとの発想である。そしてそのような銘柄とは、ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマン、ボーイングなどの防衛および航空宇宙関連の銘柄群だとされている。

もちろんこれは、地球外の文明と初めて遭遇した時、投資家がとる最初の行動が「ポートフォリオのリバランスである」という前提に立てば、の話である。

はたして、平均的な投資家は本当に「ふむ、エイリアンが来たようだ。今こそボーイングを買う時だ」と考えるだろうか。可能性がないわけではないが、やや無理がある話のようにも思える。

エイリアンに関する情報の大規模な開示については、参照すべき過去の事例は存在しない。「侵略の不確実性」に関するモンテカルロ・シミュレーションも存在しない。しかしそれでも、ある金融会社が0.99%の経費率を設定する価値があると考えるほど、そこには刺激的なストーリーがあるということである。

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翻訳=江津拓哉

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