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2026.02.18 13:00

本当の自分を見失う原因に。無意識に自己抑制してしまう3つのパターン

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3. 自分の欲求を「迷惑なもの」扱いする

おそらく最も広く見られる萎縮は自分の欲求との関わり方に表れる。自己決定理論では、自律性や有能感、関係性は生得的心理的欲求であり、動機づけやメンタルヘルスを支えるとされている。これらの欲求を支える環境は意欲やウェルビーイングを高め、一方でそれを阻害する環境は受動性や疎外感を生む。

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それにもかかわらず、多くの人は「欲求は少なく、扱いやすい時だけ許される」ような環境で育つ。その結果、欲求の嫌悪が生まれる。つまり、欲求を持つことに居心地の悪さを覚えるようになる。

これは次のような形で現れる。

・助けを求めてしまうことを謝る
・疲労やストレス、不満を軽視する
・もっと求めることに罪悪感を抱く
・助けられる側より助ける側でいることを好む

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こうした行動が増えると過剰な抱え込みをさらに助長し、その人は欠かせない存在になるが自分を見失う。多くの人は、常に必要とされているのに奇妙な孤独を感じると語る。他の人の人生には存在しているのに、自分の中では十分な存在感がない。

ここでの萎縮は内面化された無価値を反映している。つまり、自分の欲求は過剰で迷惑なもの、道徳的に疑わしいという思い込みだ。やがてこの思い込みは当たり前のものになり、本当の無私と慢性的な自己消去の区別ができなくなる。

これら3つのパターンの基本的な仕組みは同じで、萎縮は安全行動というものだ。神経系が学習してきた通りに脅威を最小化し、つながりを維持し、摩擦を減らそうとしている。

これは完全に理にかなっているが、進化的な意味においてのみだ。現代の環境では別のスキルが必要になる。自己定義や感情表現、境界線の設定、心理的な可視性だ。だが神経系は自動的にアップデートされない。古い脅威モデルに基づいたまま動き続ける。意見の相違を危険なものとして、欲求を負債として、本音をリスクとして扱う。

こうしたことから、人が萎縮するのは人生に求めるものが少ないからではない。自分の中の仕組みがすでに持っているものを失わないよう最適化されているからだ。

自分の存在感を出す方法

萎縮の反対は誇張や支配ではない。心理的な拡張のことであり、過度な自己検閲なしに内面と外面の生活をコントロールする力だ。

それには次のようなことが含まれる。

・軽い対人不快感に耐える
・感情を表すようにする
・好みを正当化することなく存在させる
・誤解されるリスクを取る
・他人のストーリーの中に存在するのではなく、主体性を養う

取り組むにあたって、内受容感覚を繰り返し鍛えるといい。「私は何を感じているか」「私は何を望んでいるか」「私は何を避けているか」などと自問して外部の合図より先に、自分の内側の信号に気づく練習をする。これらは簡単な問いに思えるが、長年萎縮して生きてきた人にとっては奇妙なほど過激に感じられることもある。

存在感を示すことは強く主張することではない。もっと本当の自分に近づき、認められるために自分を合わせることを減らし、予測に縛られないようにすることだ。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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