株高の流れを受けて、これまで株式や投資信託などへの投資を新たに始めてみようと考えている人もいるだろう。元国税専門官でお金関係に詳しいライター・小林義崇さんは、そんな投資初心者にこそ活用してほしいのが税金のかからない「NISA」だと語る。
その特徴と、具体的な始め方とは? マネー知識ゼロの超・文系編集者がお金のプロにお金に関するあれこれを全部聞いた『超改訂版 すみません、金利ってなんですか?』(サンマーク出版)から一部抜粋、再構成してお届けする。
「NISA」で株の利益が非課税に
梅田直希サンマーク出版編集部(以下、梅田):株にまつわるひととおりの知識が身についたとしても、僕が投資を実際にやる必要ってないですよね?
小林義崇(以下、小林):もちろん、特にやる気があるわけでもなく好きでもないのに、わざわざ手を出す必要はないと思いますが……。どうしてですか?
梅田:あるお金の専門家と話をしたとき、「大人のたしなみとして、株くらいやっとくべきでしょ」的なことを言われたんですよ。
小林:なるほど。たしかに、バブル崩壊以前のように、銀行に預けておけば金利でお金がどんどん増える時代ではありませんからね。将来の備えとして、株などに投資をすることには合理性があります。ただ、投資にはリスクがつきもので、それは有名な上場企業の株でも同じです。たとえば、東日本大震災の直後に東京電力の株が急落するなど……。かつてはJALの株も一瞬で無価値になりましたからね。
梅田:……。
小林:生半可な知識しかない人が株にのめりこむのは、いくら便利で情報が得やすくなったとはいえ危険です。情報が得やすくなったということは、間違った情報も流れ込んできやすいということでもあるわけですから。自分で大量の情報の中、株価を予測するうえで真に有用なものを見つけるのもなかなか大変ですし。
梅田:そういう話を聞くと、ますます投資が怖くなります……。
小林:とはいえ、今は投資環境が以前より整ってきているのは事実です。知識として知っておいて、将来の選択肢を増やしておくのはいいんじゃないでしょうか? ネット証券会社では低い手数料で取引できるようになりましたし、国も「貯蓄から資産形成へ」というスローガンを掲げて、より多くの人が投資に取り組むことを推奨しています。実際、投資に取り組みやすいよう、国主導で制度も整備されていますし。



