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2026.02.24 11:00

組織のヒエラルキーから個人のエンパワーメントへ 生成AIがもたらす働き方の革命

企業組織の中で、あなたは「何をやりたいか」を自分で決められているだろうか。全社戦略から事業計画へ、事業計画から部門目標へ—トップダウンで細分化されるミッションの中で、個人は与えられた役割を遂行する存在となりがちだ。

しかし、生成AIの登場がこの構造を変えようとしている。生成AIのフロントランナーとして自らがAI時代の働き方を体現し、その知見を大手クライアントへ提供するGenerativeX。同社執行役員/パートナーの株田達矢と松本卓也に、AI時代における個人のエンパワーメントと、企業が直面する構造転換について話を聞いた。


ーーお二人はそれぞれ、どのような役割を担っていますか。

株田達矢(以下、株田):当社はまだ成長途上の組織ということもあり、従来の企業のような明確な役割分担はしていません。複数のプロジェクトを並走させながら、営業も、コーディングも、デリバリーも、担当領域に境界を設けずに動いています。生成AIという強力なレバレッジを効かせれば、複数の領域を同時にカバーすることができます。

松本卓也(以下、松本):私は今年1月に参画し、先ずはコーディングを含め、AIファーストな働き方・文化の体得から始めました。その実体験を踏まえて、我々が体現している働き方を大企業の皆様が抱える固有課題に照らして最適化し、実装する仕組みを作ることがミッションだと捉えております。

なぜ組織の「歯車」から抜け出せないのか

ーーAI時代が到来する中、日本企業にはどのような構造的問題があるのでしょうか。

松本:最大の問題は、会社が大きくなる中で、社員一人ひとりが「自分は何を実現したいのか」を考える余地を失ってしまったことです。細分化された役割の一部を担うことが目的化し、「どう動くか」ばかりが重視され、「何を目指すのか」という問いが後回しになりがちです。

背景には、外部環境の急速な変化があります。企業はそれに対応しようと、専門家を増やし、CXOを置き、ジョブ型雇用を導入し、マトリクス組織を構築するなど、組織を高度化してきました。個々の施策は合理的ですが、積み重なるうちに組織そのものが複雑化し、意思決定が遅くなり、戦略よりも組織の論理が優先される場面が増えました。本来は「戦略に組織が従う」べきところが、「戦略が組織の制約を受ける」という逆転現象が起きているのです。

こうした課題は、AI時代に入ってさらに深刻になっています。AIの普及によって、顧客が求める水準もスピードも一段と高まりました。サービスの改善はリアルタイムで行われ、顧客体験は瞬時に比較されます。そのため企業には、企画から開発、提供、改善までを一気通貫で捉える「エンド・ツー・エンド(E2E)」の視点が不可欠になりました。部分最適ではなく、顧客に届くまでの全体を設計し直す力が問われています。

しかし、従来型のヒエラルキー組織では、このE2E発想が根づきにくい。業務が縦割りで分断され、意思決定は階層を上がらなければ進まない。部門ごとの最適化は進んでも、顧客から見た全体最適は実現しにくいのです。結果として、スピードで劣り、変化に後れを取る企業が増えていきます。

さらに、外注依存の問題もあります。ITやDXの専門部門を整備しても、事業部門との間に見えない壁がある。現場には「こうしたい」という思いがあっても、IT部門とは言葉や評価軸が違うため、うまく連携できない。その結果、DXに多額の投資をしても、現場では「何も変わらない」という感覚が広がってしまうのです。

組織を強くするための取り組みが、かえって現場の主体性やスピードを奪っている。AI時代に求められるのは、役割を細かく分けることではなく、顧客価値を起点に全体を設計し直すことです。そこに踏み込めるかどうかが、企業の明暗を分ける時代に入っています。

株田:少子高齢化という確定した未来がある中、今の組織経営や働き方、テクノロジーの活用や自動化レベルでは生産性が十分に上がらず、「失われた何十年」からは脱却できません。生成AIは、20世紀初頭に蒸気機関から電気に移行したのと同じくらいのインパクトがある技術です。電気を導入しなかった製造業が負けたように、AIに適応できない企業は淘汰されていくでしょう。その状況を少しでも変えていくことが、私の責務だと思っています。

株田達矢 GenerativeX 執行役員/パートナー
株田達矢 GenerativeX 執行役員/パートナー

ーー生成AIを業務に取り入れることによって、日本企業は変わることができるのでしょうか。

松本:変われます。しかも、これまでのDXとは根本的に違う形で変われる可能性があります。日本企業はDXの大号令のもと、E2Eで横のプロセスを変え、縦の組織の壁を打ち破ることを目指してきましたが、結局、構想はできても、IT開発における人的・資金リソースに限りのある中、E2Eでのソフトウェアを開発できた企業は限定的で、結果人の業務は残り、組織の壁も残ったままでした。しかし生成AIは、そもそも組織を大きくする必要性自体をなくします。 例えば20人に分業していた仕事を、優秀な人材一人がAIを使って実行できるようになるからです。

もともとは戦略を実行するために組織をつくっていたはずなのに、いつの間にか組織が肥大化して、組織に戦略が従うようになってしまった。たとえばこうした課題があるのであれば、生成AIを活用することで、組織の制約や多量の業務から解放され、戦略をピュアに実行することができるようになるでしょう。

ーーそうした変化を促すために、GenerativeXではどのような支援を行っているのでしょうか。 

松本:私たちは、生成AIの可能性に全面的にコミットして新しい働き方や業務のあり方、人と人とのつながり方を再定義し続ける会社だと思っています。そして何より、私たち自身がAI時代の働き方を体現していることが最大の特徴です。全ての業務をAIファーストで行い、それによって得た知見をクライアントにご提供します。ただし、大企業にとっては一足飛びの導入はハードルが高いのが実情です。だからこそ私たちは、理想像を語るだけでなく、「何が難しいのか」を紐解き、実装・定着までを見据えた支援を行っています。

自分で企画から実装までを実現できる

ーーAIを導入したものの、それを有効活用できていない企業も少なくありません。その投資が「コストで終わる企業」と「競争力になる企業」を分ける分岐点は、どこにあるのでしょうか。


松本:分岐点は、「自分ごと化」ができるかどうかです。これまでIT投資やDX投資が上手くいかなかった企業には、共通する構造があります。それは、業務部門とIT部門の間に“見えない壁”が存在していることです。

両者は同じ会社にいながら、使う言葉も、問題の捉え方も、仕事の進め方も違う。業務部門は顧客や現場起点で考える。一方、IT部門はシステムの整合性や安定運用を重視する。視点が違うため、議論がかみ合わないまま進むことが少なくありません。

その結果、現場では「今のやり方で困っていない」「新しい仕組みは使いにくい」となり、IT側では「要件が曖昧だ」と感じる。互いに悪意はないのに、分断が生まれるのです。そして最後は、業務部門が「ITのことはよく分からないので任せる」と距離を置き、IT部門も「現場が本気ではない」と感じる。こうしてDXは“自分ごと”にならず、“他人ごと”のまま終わってしまう。

DXが成功する企業では、この壁を越えています。業務とITを分けるのではなく、顧客価値を軸に同じ言語で議論し、同じ目線で意思決定する。そこに立てるかどうかが、成否を分ける本当の分岐点です。

株田:もう一つ重要なのは、オペレーションや組織そのものを変える覚悟があるかどうかだと思います。「AIを導入したけど成果が見えない」といった声をよく聞きますが、これは半分は正しく、半分は誤解です。というのもAIの効果は、自然に出てくるものではなく、“出しにいく”ものだからです。

AIによってオペレーションをどう変えるのか。その結果としてコストがどこまで削減でき、生産性がどの程度向上するのか——それらをあらかじめ具体的な数値目標として定め、組織全体でコミットすることが不可欠です。

もちろん、急激な変化には抵抗が生まれます。だからこそ、人を代替するのではなく、能力を拡張する存在としてAIを導入することが重要です。現場の実行力を底上げし、一人ひとりが「やりたいこと」に集中できる環境を作る。そこまで踏み込んではじめて、AI活用は絵に描いた餅で終わらず、真の変革になります。 

松本卓也 GenerativeX 執行役員/パートナー
松本卓也 GenerativeX 執行役員/パートナー

ーー生成AIを企業経営の前提にしたときに、「人の価値」はどう変わっていくのでしょうか。

株田:「マネジメント」の価値は下がり、「リーダーシップ」の価値が上がります。最近では「課長・部長になりたくない」という若者が増えていると聞きますが、実は合理的な判断なのかもしれません。マネジメントとは本来、分業を調整して効率的に回すための役職でした。しかし、一人で10人分、20人分の仕事ができるようになれば、そもそも分業が不要になります。 マネージャーという役職自体が、不要になっていくんです。一方で、リーダーシップ——つまり、パーパスやミッションで人を惹きつけ、「何をやりたいか」を定義できる人の価値は、圧倒的に高まります。 「やりたいことがある人」「人を巻き込める人」「オーナーシップを持って実行できる人」です。

さらに言えば、私たちは現在のAI活用はまだスタートラインだと考えています。今後、100体ものエージェントを同時に動かせる世界が現実になります。 想像してみてください。突然、全員に30人の超優秀なアシスタント、それも博士課程よりも賢いアシスタントが使えるようになったら、どうなるか。

一人ひとりの人間がやりたいことを実行に移すためのハードルは、限りなく低くなります。 アイデアから実装までのリードタイムが消滅し、試行錯誤のコストが劇的に下がる。その世界で価値を持つのは、「何をやりたいか」を持っている人です。

ーー人の価値を高めるために、GenerativeXの社内ではどのようなことを実践しているのでしょうか。

株田:当社には、生成AIを徹底的に使いこなすことで、「自分の価値はどこにあるのか」を日々問われる環境があります。GPT-5に触れていると、「自分より賢い」と感じる瞬間が何度もあります。その度に、「では自分の価値はどこにあるのか」という問いを、1日に何十回も突きつけられます。新しい働き方や価値提供のあり方を、頭で学ぶのではなく、空気を吸うように体得している感覚があります。

松本:当社の最大の特徴は、やりたいことがそのまま仕事になることです。従来の企業では、「うちにはこの仕事があるが、あなたには業務適性がありますか?」と聞かれます。しかし当社では、「あなたは何がやりたいですか? 何がやりたくないですか?」と聞かれる。どんなに優秀でも、やりたいことがない人は採用しません。

たとえば人事担当者が入社面接に来たとき、こう聞かれました。「本当に人事がやりたいんですか?」。よく考えたら、分業の中で人事という職種しかやってこなかった。でも、「AI時代の人事・組織コンサルタントとして、AI×組織について外で語れる人になりたい」という実はやりたかったことが本心として出てきた。「じゃあそれをやれば。AIを使えば形になるから」と言われる。やりたいことが、そのまま職務になります。

 明確なミッションがあって、「やりたい」と手を挙げた人は、それを任せてもらえる。「本当にできるの?」と聞かれたら、AIと壁打ちして、構想を練り、計画を立て、仲間を集めていく。自分なりのリーダーシップを発揮できる——それがこの会社の面白さです。

ーーGenerativeXは、誰もが生成AIを使いこなせるようにすることで、どのような社会を目指しているのでしょうか。

松本:私たちが目指しているのは、誰もが生成AIを使いこなし、「やらされる仕事」ではなく「やりたい仕事」に時間を使える社会です。AIの価値は、人の仕事を奪うことではなく、人を「How(どうやるか)」から解放し、「What(何をやるか)」に向き合わせることにあります。多くの人が本来の目的とは少し距離のある作業に時間を費やしてきました。

その時間をAIに任せられれば、より創造的な仕事に集中できます。私自身も原体験として、新卒で入社した広告会社時代、夜遅くまで文字校正に追われていました。重要な作業ではありますが、もしAIが担ってくれていたら、企画や構想にもっと時間を使えたはずです。生成AIを通じて、人がより主体的に、いきいきと働ける社会を実現したいと考えています。

株田:私が目指すのは、日本の大企業の競争力を少しでも高めることです。巨大組織がAIのような新たな技術を取り入れるのには様々なハードルがありますが、ひとたび進めば、技術力、顧客基盤、ブランドといった既存アセットの強みを活かせるはずです。

外部ベンダーに依存していた「IT主権」を取り戻し、組織の壁を低減し、実装までのリードタイムを短縮する。社内の政治に揉まれる前のビジョンを、生成AIを使って直接実現できるようになる。それによって、大企業がさらに「働きたい場所」になる——そんな社会を目指しています。


かぶた・たつや◎GenerativeX執行役員/パートナー。東京大学工学部、同大学院工学系研究科修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーにてTMT・フィンテック/ペイメント分野のコアメンバーを務める。全社変革や新規ビジネス構築のプロジェクトに多数従事。2025年7月より現職。

まつもと・たくや◎GenerativeX執行役員/パートナー。東京大学工学部卒業。ボストン・コンサルティング・グループにて、保険・金融領域およびMarketing Sales&Pricingのコアメンバーを務める。パートナーとして、中期経営計画やAI・DX戦略等の全社戦略策定に加えて、営業改革、Agile@Scale等の全社トランスフォーメーションまで幅広い経営アジェンダをリード。2026年1月より現職。

promoted by GenerativeX /text by Fumihiko Ohashi /photographs by Masahiro Miki /edited by Akio Takashiro

連載

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