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2026.02.16 13:00

AI時代「優秀な人材から選ばれる組織」になるために──リーダーが注視すべき3つのトレンド

Shutterstock.com

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2025年の感想は人それぞれだろうが、1つ確かなことがある。地殻変動のような大きな変化の年だったということだ。出社義務化は論争を巻き起こし、「働く目的」の問いはますます注目を集め、私たちが知っているように人工知能(AI)は仕事の本質そのものを変え続けた。

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私は昨年、2025年が確実にもたらす課題と機会にリーダーはどのように備えるべきかについて書いた。そして私の読みが正しければ、今年もまた激動の年になるだろう。ただし、過去12か月の教訓は2026年を形づくる重要な指針になるはずだ。

リーダーが今年、注視すべき3つの職場トレンドを挙げる。

1. ソフトスキル重視の採用

ソフトスキルは正式に重要な要素となっている。データもそれを裏付けている。米経営学誌ハーバード・ビジネス・レビューによる研究では、14年間にわたり1000以上の職種を分析した結果、基本的なスキルの評価が高い人ほど高い収入や昇進を獲得し、業界変化にも強いことが示されている。

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研究者たちは「技術的専門性がわずか数年で時代遅れになるかもしれない時代において、基礎的なスキルはかつてなく重要なものになっている」と書いている。また、協働や問題解決のような能力は職種を超えて通用するだけでなく、チームが新たな課題に適応する力も高めるとしている。

リーダーにとっての要点は明白だ。技術的な熟練度だけで採用してはいけない。立派な資格や肩書きが並ぶ履歴書に惑わされないことだ。それらは来年の今頃には古くなっている可能性がある。代わりに、面接では候補者がどのように学び、他の人と協働し、不確実性にどう向き合うかを深掘りすべきだ。AIにそれを手伝ってもらうことができる。履歴書にある基礎スキルの抽出や面接日程の調整といった採用プロセスのお決まりの業務をAIに任せることで、リーダーは候補者と向き合う時間を確保して候補者の動機を理解し、長期的にチームにどのような貢献ができるかを見極められる。

2. プロフェッショナル育成に注力

燃え尽き症候群(バーンアウト)に陥る人が増え、AIが働き方を不可逆的に変えている今、賢明なリーダーは事業の命運が懸かっているかのように人材育成へ投資している。実際にその通りだからだ。

コンサルティング会社DHR Global(DHRグローバル)の報告書「Workplace Trends Report 2026」によると、調査参加者の71%がエンゲージメント向上の最大要因として学習と育成を挙げた。この割合はリモート/ハイブリッド勤務や生成AIツールを上回る。

人材育成への投資は「あればいいもの」ではない。実際には優秀な人材を維持し、最高の成果を引き出すために不可欠なものだ。だが昨年時点ではそうした取り組みは十分ではなかった。米国の従業員でスキル研修や教育プログラムに参加した人は半数以下だった。そして、新たな役職を担うスキルを持っていると感じている人はたったの3分の1だった。

多くの雇用主は、組織内での能力開発では業務から離れることが最大の障壁だと述べる。だが2026年にはその代償が無視できなくなる。AIは既存の職の一部をなくし、新たな職を生むからだ。LinkedInの「Workplace Learning Report 2025」には「キャリア開発に投資することで、雇用主は次の時代に向けた忠誠心や活力、イノベーションを構築して急速な変化がもたらす不安を和らげることができる」とある。キャリア開発を重視する企業は、収益向上と人材維持に自信を持ち、生成AIの恩恵も受けやすい。重視しなければ停滞よりも悪い状況に陥る。完全に取り残されてしまう。

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翻訳=溝口慈子

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