ビジュアル素材を使い始める方法
視覚コミュニケーションを取る際の最大の壁は躊躇することだ。多くのリーダーがビジュアル素材を使いこなすには洗練されていることや予算、創造的才能が必要だと思い込んでいる。実際には最も使いこなしている人が重視しているのはメッセージの明確さだ。
すぐに始められる方法は次の通りだ。
1つのメッセージにビジュアル素材は1つ
すべてを可視化しようとするのではなく、最も重要な考え1つに絞る。そして、それを支えるビジュアル素材を1つ選ぶ。簡単なグラフ、スケッチ、短い動画説明で十分な場合が多い。
米経営学誌ハーバード・ビジネス・レビューが心理学者リチャード・メイヤーの研究をもとにまとめた調査では、ビジュアル素材と言葉が主旨に沿っていると学習と記憶は向上する。一方、ビジュアル素材が注意散漫を引き起こしたり、注意を集めすぎたりすると理解度は下がる。
文言を構造に置き換える
いくつかの段落以上のメッセージにはビジュアル素材が適している可能性が高い。長い説明は次のように置き換えられる。
・流れを示すタイムライン
・優先順位を示すシンプルな枠組み
・変化を説明するビフォー&アフターのビジュアル素材
あえてラフなビジュアル素材を使う
すべてのビジュアル素材を完成形にする必要はない。ホワイトボードや手描き図、ラフなスケッチは開放性を伝え、対話を促す。MiroやFigJamのようなツールを使えば、デジタルでも再現できる。基本的なメモやマークアップアプリでも十分だ。
ビデオを「イベント」ではなく習慣にする
短くカジュアルな動画によるアップデートはリーダーのコミュニケーションを人間味のあるものにする最速の方法だ。台本やスタジオ照明は必要ない。大切なのは明確な要点、落ち着いた声、そして姿を見せることだ。LoomやVidyardのような手軽なツール、あるいはZoomなどの社内プラットフォームを使えば会議ばらずに負担なく動画を素早く共有できる。
ビジュアル素材が欠けている場所をチェックする
リーダーはよく使うコミュニケーションチャネルを見直し、次の点を問いかけるといい。
・人が混乱しているのはどこか
・同じ質問が繰り返されているのはどこか
・トーンが誤解されやすいのはどこか
こうした摩擦を起こしているポイントはビジュアル素材を導入する絶好の機会だ。
仕事はますます分散し、集中力はかつてないほど短くなっている。リーダーがどう伝えるかは、リーダーシップそのものの評価基準になりつつある。ビジュアル素材による明確さは決断力の分かりやすい指標になっている。


