リーダーシップ

2026.02.18 15:00

職場でのスキルギャップ、その初期サインと解決法とは?

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スキルギャップの意味は時代とともに変化してきた。以前は、従業員が身につけるべき技術的スキルが中心だった。だが人工知能(AI)の台頭で、そこにはテクノロジーへの適応力や行動面のスキル、新しいやり方を試す意欲、そして見えにくいその他の多くの要素が含まれるようになった。これは問題を生み出している。というのも、心理学の研究によると、成果が落ち始めるよりずっと前からパターンが現れるからだ。重要なのは、人がどこで支援を必要としているかを示す初期のサインを見逃さず、ギャップが深刻化する前にリーダーが介入できるようにすることだ。

スキルギャップの初期サイン

問題の初期サインの1つは、職場で求められることが変わったときにためらいが生じることだ。以前は決まりきったものに感じられていたタスクが、新しい技術の知識を必要とするだけで急に複雑に思えてくることがある。これまで信頼されてきた人でも、圧倒されたり、新しい手順が自分の強みに合わないと感じたりして、作業が遅くなり始めることがある。期待が変化したときにためらうのは自然な反応だ。なぜなら人は自分が有能だと感じたいからだ。変化によって自分の能力に疑問が生じると、ミスを避けたいという思いから一度立ち止まる。

もう1つのサインは好奇心の低下だ。質問が減ったり、解決策の提案が少なくなったりといったことが挙げられる。これは自信の喪失を示していることが多い。好奇心の薄れは従業員が発言することに不安を感じていることを示唆している。質問するとまだ知らないことが露呈すると考えてしまうのだ。こうした行動はパフォーマンスの低下が目につくようになるずっと前に現れる。

また、もっと良いツールが利用できるにもかかわらず、古い方法に頼り続ける様子が見られることもある。これは技術の移行期によく起こる。人は頼っている手順を使い続ける。なぜなら未知の方法を試すより安全に感じるからだ。仕事は終わるが、将来必要になるスキルは育たないままだ。

スキルギャップによるコミュニケーションの変化

コミュニケーションは事務的なものになりやすい。アイデアを深掘りするより、短い報告や直接的な指示にとどめるようになる。すでに余裕がないと感じているため、誤解を避けようとする。この変化は多くの場合、会話を単純にすることで不確実性に対処していることを示している。

また、不満が表に出やすくなることもある。数か月前なら簡単だったはずの作業手順の調整やソフトウェアの更新が難しく感じられる。心理学の研究では、重い認知負荷を抱えると忍耐力が低下することが示されている。苛立ちは精神的なキャパシティが限界に近づいているサインだ。

回避もよく見られるパターンだ。研修をスキップしたり、新しいツールを使うタスクを後回しにしたりすることがある。その回避は判断されることへの恐れを反映している場合が多い。リスクがあり不快に感じる状況から逃げるための手段になる。

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翻訳=溝口慈子

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