新たなデータによると、今夏、米国を訪れる欧州人の需要が大幅に減少している。しかし米国の観光当局は、ワールドカップがFIFAの予測する305億ドル(約4兆6700億円)の経済効果をもたらすと主張している。
航空分析の大手プロバイダーであるCiriumのデータによると、2026年7月の欧州から米国への航空券予約は、2025年10月初旬から2026年1月末までに主にサードパーティのオンライン旅行代理店を通じて行われた取引において、前年同期比14.22%減少している。
最も急激な減少が見られたのは、ドイツのフランクフルト(36%減)、バルセロナ(26%減)、アムステルダム(23%減)、パリ(21%減)、アテネとミュンヘン(いずれも19%減)で、2025年12月に8カ月連続となった米国への国際旅行者減少のトレンドに続くものだ。
トーナメントが始まる2026年6月の米国ワールドカップ開催都市への旅行需要に特に焦点を当てると、2025年12月初旬から2026年1月末までのチケット購入に関するCiriumのデータによれば、欧州からの航空券予約は前年比5%減、アジアからは3.6%減、南米からはほぼ横ばい(0.2%増)となっている。
FIFAの分析によると、ワールドカップは今年、米国で305億ドルの経済効果を生み出し、18万5000人の雇用を創出すると予測されている。
FIFAはワールドカップ開催都市に対し、国内と海外からの訪問者が50対50の割合になると予想するよう助言したと、3つのワールドカップ開催都市の観光当局者がフォーブスに語った。
連邦移民当局職員による米国人抗議者2人の射殺事件とミネアポリスでの大規模な抗議活動を受けて、複数の欧州政府がツインシティーズを訪問する自国民に注意を促す渡航勧告を発出している。
欧州人が米国旅行の予約を減らしている理由
欧州からの旅行者の需要が低調な要因としては、欧州の消費者心理から「年初に表面化した地政学的な緊張」まで無数の要因が考えられると、Ciriumの広報担当者マイク・アーノットは語る。「需要を抑制している要因を特定することは困難だ。これらの要因のいずれか1つ、あるいはすべてが組み合わさっている可能性もある」
ドナルド・トランプ大統領のグリーンランド取得の動きを受けて、今夏のワールドカップをボイコットしようという動きはあるものの、組織的な取り組みには至っていない。欧州人の躊躇の理由として除外できるものが1つある。それは不利な為替レートだ。米ドルは1年前と比べてユーロに対して12%も下落しており、米国旅行は2025年よりも手頃になっている。



