6.マリリン・サイモンズとその家族
◯生涯寄付額:103億ドル(約1.6兆円。9億ドル増)
◯主な寄付分野:科学、数学◯純資産に占める寄付割合:24%◯純資産:326億ドル(約5兆円)
2024年に亡くなった数学者でヘッジファンドマネージャーだったジム・サイモンズの妻であるマリリン・サイモンズは昨年4月、新たな研究プログラム「サイモンズ・コラボレーション・オン・エコロジカル・ニューロサイエンス」を立ち上げるため、8000万ドル(約122億円)を拠出すると表明した。
7.スティーブ・バルマーとコニー・バルマー
◯生涯寄付額:65億ドル(約9880億円。15億ドル増)
◯主な寄付分野:経済的流動性◯純資産に占める寄付割合:4%◯純資産:1410億ドル(約21.4兆円)
昨年1月、夫妻が設立した慈善団体バルマー・グループは、カリフォルニア州のパリセーズやパサデナなどの山火事の被害を受けた地域の子どもや家族を支援する複数の助成を発表した。支援先には、ロサンゼルス郡のYMCAやボーイズ・アンド・ガールズ・クラブが含まれる。11月には、ワシントン州の就学前教育プログラムに今後10年間にわたり年間最大1億7000万ドル(約258億円)を拠出することを決定し、加えてイリノイ州、カンザス州、ミシガン州の行動医療クリニックに7200万ドル(約109億円)を寄付すると表明した。
8.マーク・ザッカーバーグとプリシラ・チャン
◯生涯寄付額:61億ドル(約9272億円。10億ドル増)
◯主な寄付分野:AIを活用した生物学研究◯純資産に占める寄付割合:3%◯純資産:2130億ドル(約32.4兆円)
AIの進展により、病気の治療や予防は当初考えられていたよりもはるかに早く実現できる可能性があると考えるようになったザッカーバーグ夫妻は、AIを活用した生物学研究に注力している。2025年には、その中核となる研究拠点バイオハブに4億ドル(約608億円)超を寄付した。
9.セルゲイ・ブリン
◯生涯寄付額:51億ドル(約7752億円。12億ドル増)
◯主な寄付分野:パーキンソン病、気候変動◯純資産に占める寄付割合:2%◯純資産:2490億ドル(約37.8兆円)
グーグル共同創業者のブリンは、亡き母が患っていたパーキンソン病の研究支援を中心に、累計22億ドル(約3344億円)を寄付してきた。この中には、2025年に拠出した4億7700万ドル(約725億円)が含まれる。昨年は、気候変動関連の非営利団体にも3億4500万ドル(約524億円)を提供した。直近では、自身の寄付の大半を中枢神経系に関わる疾患、とりわけ自閉症の研究に充てている。
10.ジェフ・ベゾスとローレン・サンチェス・ベゾス
◯生涯寄付額:47億ドル(約7144億円。6億ドル増)
◯主な寄付分野:気候変動、ホームレス支援◯純資産に占める寄付割合:2%◯純資産:2500億ドル(約38兆円)
夫妻が運営するベゾス・アース・ファンドは、2030年までに気候変動対策として拠出すると約束した100億ドル(約1.5兆円)のうち、すでに24億ドル(約3648億円)を寄付している。支援対象には、AIを活用したサンゴ礁のモニタリングや、低メタン排出の家畜技術といった革新的な取り組みが含まれる。また、新婚の2人は、ベゾス・アカデミーを通じて授業料無料の未就学児教育を提供しているほか、デイ・ワン・ファミリーズ・ファンドを通じて、ホームレスの人々に一時的な住居を提供している。
11.フィル・ナイトとペニー・ナイト
◯生涯寄付額:45億ドル(約6840億円。5億ドル増)
◯主な寄付分野:教育、医療研究◯純資産に占める寄付割合:12%◯純資産:318億ドル(約4.8兆円)
ナイキの共同創業者であるフィル・ナイトと妻のペニーは昨年8月、オレゴン健康科学大学のナイトがん研究所に、過去最高となる20億ドル(約3040億円)を寄付すると表明した。この額は、米国の大学やカレッジ、学術医療センターに対する単一の寄付としては史上最大とされる。ナイト夫妻は2008年に同研究所へ1億ドル(約152億円)を寄付し、2013年には5億ドル(約760億円)のチャレンジ助成を実施していた。
12.ダスティン・モスコヴィッツとキャリ・トゥナ
◯生涯寄付額:43億ドル(約6536億円。8億ドル増)
◯主な寄付分野:グローバルヘルス、AIの安全性◯純資産に占める寄付割合:29%◯純資産:105億ドル(約1.6兆円)
夫妻の寄付の大半は、11月に名称をオープン・フィランソロピーからCoefficient Givingに変更した慈善団体を通じて行われている。2人は2025年に、AI分野の非営利団体に1億ドル(約152億円)を寄付し、既存の大規模言語モデルの弱点を特定したり、サイバー攻撃能力を評価したりすることでAIの安全性を高める研究者らを支援した。フェイスブック共同創業者のモスコヴィッツと元ジャーナリストのトゥナは、これまでもマラリア予防など、世界の公衆衛生分野に多額の資金を投じてきた。
13.バーバラ・ピコワー
◯生涯寄付額:41億ドル(約6232億円。5億ドル増)
◯主な寄付分野:民主主義、医療研究◯純資産に占める寄付割合:算出不可◯純資産:10億ドル(約1520億円)未満
米ナスダック元会長のバーナード・マドフが起こした巨額投資詐欺事件の最大の受益者だったジェフリー・ピコワー(2009年死去)の妻であるバーバラ・ピコワーは2025年、民主主義を重視する自身の慈善団体Freedom Together Foundationを通じて4億ドル(約608億円)超を寄付した。同財団はジェフリーの遺言に基づき、医療研究や環境問題、貧困対策にも累計数十億ドルを拠出してきた。バーバラ・ピコワーは2024年初めに暫定会長の職を退いている。
14.リン・シュースターマンとステイシー・シュースターマン
◯生涯寄付額:40億ドル(約6080億円。5億ドル増)
◯主な寄付分野:教育、ユダヤ系コミュニティ◯純資産に占める寄付割合:47%◯純資産:44億ドル(約6688億円)
石油業で財を成したチャールズ・シュースターマン(2000年死去)の妻リンと娘ステイシーは、長年にわたりオクラホマ州タルサやユダヤ系コミュニティを支援してきた。近年は、元受刑者の社会復帰支援など、より幅広い社会変革にも力を入れている。
15.エディス・ブロードとその家族
◯生涯寄付額:36億ドル(約5472億円。1億ドル増)
◯主な寄付分野:教育、芸術◯純資産に占める寄付割合:34%◯純資産:70億ドル(約1.1兆円)
住宅建設と保険事業で財を築いたイーライ・ブロード(2021年死去)と妻エディスが資金提供してきたロサンゼルスの美術館The Broadは昨年4月、2028年完成予定の1億ドル(約152億円)規模の拡張工事に着工した。イーライの生前に夫妻は、科学や教育、芸術分野に数十億ドルを寄付しており、その中には、マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学が共同運営する生物医学研究機関Broad Institute of MIT and Harvardへの10億ドル(約1520億円)超の拠出が含まれている。


