経営・戦略

2026.02.12 09:15

働き方改革でも仕事が終わらない理由 調査でわかった多忙の正体と解決策

AdobeStock(写真はイメージです)

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近年、働き方改革や業務効率化が進められてきたにもかかわらず、「仕事が忙しすぎる」と感じる人はいまだに多い。忙しさはなぜ解消されないのか。

株式会社R&Gが働く男女500人を対象に実施した調査からは、個人の努力では解消しきれない「忙しさの実態」が浮かび上がった。

【調査概要】
調査対象:仕事をしている方
調査期間:2025年12月8日~9日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性329人/男性171人)
回答者の年代:20代 22.4%/30代 36.0%/40代 24.4%/50代 13.6%/60代以上 3.6%

忙しさの最大要因は「人手不足」

仕事が忙しすぎる理由としてもっとも多くあげられたのは、「人手が足りない」だった。調査では、約半数がこの項目を選択しており、他の理由を大きく引き離した。

自由回答を見ると、慢性的な人手不足によって一人あたりの業務量や拘束時間が増加している実態がうかがえる。採用しても定着せず、教育の途中で離職してしまうケースも少なくない。

「あらたに人を雇えば解決する」という単純な話ではなく、採用・育成・定着まで含めた体制そのものが追いついていないことが、忙しさを固定化させているようだ。

作業量の増加と役割のあいまいさ

「忙しい理由」2位に挙がったのは「作業量が多い」こと。繁忙期や制度変更への対応など、外部要因による業務増加は以前から指摘されてきたが、今回の調査では、役割分担のあいまいさも忙しさの背景として浮かび上がった。

本来の担当範囲を超えた業務を断れず、結果として作業が特定の人に集中するケースも見られる。頼られやすい人、仕事を断りにくい人ほど、業務量が膨らみやすい傾向があった。業務の全体像が共有されていない職場では、誰がどれだけの仕事を抱えているのかが見えにくく、忙しさの調整が行われにくい。

他にも忙しさの理由としては、「無駄な作業が多い」「業務が属人化している」「イレギュラー対応が多い」といった項目も上位にあがった。不要だと感じながらも慣習として続いている作業や、目的が曖昧な業務が残っている職場も少なくないようだ。また、特定の人しか分からない仕事があることで分担や引き継ぎが進まず、忙しさが解消されないケースもある。

さらに、突発的な割り込み業務が頻発することで、計画的に仕事を進められず常に追われている感覚を持つ人も多い。こうした要因が重なり、忙しさが一時的なものではなく慢性的な状態として定着している。

メンタルと仕事の質を低下させる「多忙」

仕事が忙しすぎることで生じる影響としてもっとも多かったのは、「メンタルに悪影響が出る」ことだった。僅差で「仕事の質が下がる」「労働時間が長くなる」が続いた。

現場の声では「忙しさが続くことで、気持ちを切り替える余裕がなくなりストレスやイライラが蓄積する」「焦って作業することでミスが増えやり直しが発生し、さらに忙しくなる」という悪循環が生じていることがわかった。

また調査では、残業や持ち帰り仕事が常態化することで生活習慣が乱れ、体調不良につながるケースも見られた。忙しさは個人の感情面にとどまらず、仕事全体の質や日常生活にも影響を及ぼしている。

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文=福島はるみ

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