暗号資産

2026.02.09 09:30

「デススパイラル」懸念が再浮上──ビットコイン急落で米暗号資産ファンドから710億円超が流出

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ビットコインは記録上でも最悪級の週となり、迫り来る「デススパイラル」(下落が下落を呼ぶ悪循環)を前にトレーダーが先回りしようと殺到するなか、24時間足らずで1万ドル(約157万円)下落した。

ビットコイン価格は1ビットコイン当たり約6万ドル(約943万円)まで下落し、10月のピーク(12万6000ドル)から50%超下げた。中国から暗号資産をめぐる爆弾発表が出るとのうわさが飛び交うなか、その後はやや持ち直した

いま、Binance(バイナンス)創業者が突然方針を翻したとされる余波のなか、ビットコインと暗号資産のトレーダーは、BlackRock(ブラックロック)の上場投資信託(ETF)をめぐる100億ドル(約1兆5700億円)規模のショックに見舞われている。

Fortuneが伝えたところでは、Jefferiesのアナリスト、アンドリュー・モスは、「大口のビットコイン保有者は下落局面で売っています」と顧客向けメモに書いている。「クジラ(大口投資家)は1月初旬から買い集めていましたが、週末を境に純売りへ転じました」。

IBITというティッカーで取引されるブラックロックのビットコインETFは、米国時間2月5日、ビットコイン価格が数時間で1万ドル下げるなか、売買代金が100億ドルに達した。

「聞き慣れた『クリプトウィンター(暗号資産の冬)』という話が、またしても出てきました」とモスは記し、Jefferiesとしては「底打ちが近いことを示す強気の指標はほとんど見当たりません」と警告した。小口・中口の保有者が押し目買いに動いている兆しもないという。

SoSoValueのデータによれば、米国時間2月5日だけで、米国拠点のさまざまなビットコインおよび暗号資産ファンドから約4億5000万ドル(約707億円)が流出した。これは2024年初頭にウォール街で急拡大したビットコイン関連ファンドの残高を大きく減らす動きとなった。

今回の突然の急落は、ビットコインが5万ドル(約786万円)まで下げるのではないかとの懸念を招いた。一方で、この下げはまだ始まりに過ぎない可能性があるとみる向きもある。

「ビットコイン5万ドルは、1万ドルに向かう最初の目標値です」と、Bloomberg Intelligenceのストラテジスト、マイク・マクグローンはLinkedInへの投稿に書いた。さらに2026年は、市場全体にとって2008年の世界金融危機や2000〜2001年のドットコム崩壊を「想起させる」年になり得ると警告した。

当面、トレーダーは、下値を支える動きが出るか、あるいは新たな売り圧力が強まってビットコインと暗号資産市場が本格的な「パニックモード」に陥るかを注視している。

「市場は、2年以上にわたりサポート(下値支持)とレジスタンス(上値抵抗)として機能してきた強いラインを維持できませんでした」と、FxProのチーフマーケットアナリスト、アレックス・クプツィケビッチはコメントで述べた。

「これはパニックモードへの移行か、それとも流動性が低下した局面での短期的な過剰反応か、そのどちらかです。後者であれば、暗号資産は今後数日で部分的に反発するでしょう」

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ビットコイン、歴史的な暴落が加速 約6万ドルまで急落

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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