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2026.02.11 17:00

内向的な人が「人疲れから回復」する方法

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ソーシャルバッテリーという言葉自体は科学的な概念ではないが、なぜ社交で疲れやすい人とそうでない人がいるのかを説明する上で非常に役立つ比喩として機能してきた。ソーシャルバッテリーは社交のために「利用可能」なエネルギー量を示す適切な例えで、その容量は人によって大きく異なる。

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興味深いことに、この考え方は実際の研究とも一致している。つまり、長時間の社交は性格タイプに関係なく疲労を増加させる可能性がある。

専門誌『Heliyon』に2020年に掲載された研究では、どれほど社交的な人であっても、人と交流して2〜3時間経つと疲労感が増すことが示された。これは、メカニズムが異なっていたとしても、社交によるエネルギーの消耗は実際にあることを示唆している。だが、この疲労は内向的と自認する人が強く感じる可能性があると主張する人もいる。

さらに別の研究では、脳の回路や神経学的な違いが関係している可能性も示されている。たとえば専門誌『Frontiers in Human Neuroscience』に2013年に掲載された研究では神経伝達物質の処理に機能的な違いがあると指摘されている。

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具体的には、内向的な人は内的処理にアセチルコリンをより多く利用し、外向的な人は社会的刺激に対してドーパミンをより多く利用しているかもしれず、これがエネルギーの消耗の違いにつながると考えられている。

内向性について研究が示すこと

ソーシャルバッテリーという比喩を、内向性の度合いを客観的にとらえることができる現実の学びに落とし込むことが重要だ。そのために覚えておくべき点が3つある。

1. 内向性は単なる好みではなく、社会的活動における自己肯定感にも影響する。社交に積極的な内向型の人は、あまり社会活動を行わない内向的な人よりも自己肯定感が高い傾向がある。これは、内向的だからといって必ずしも社交を避けるわけではなく、ただアプローチが異なるだけであり、エネルギーパターンが自信に影響することを示唆している。

2. 内向型、外向型どちらも疲れる。誰もが社会的疲労を経験する。外向的な人は社交を求め、それを楽しむ傾向がある一方で、内向的な人はエネルギー回復のために引きこもりやすい。外向的な人でも濃密な社交の後には疲れるが、彼らのバッテリーは比較的ゆっくり消耗することが多い。

3. 性格は複雑で、すべてが「1人の時間」だけで決まるわけではない。内向的な人は回復のために孤独を好むことが多いが、性格は外向性だけでなく、開放性や誠実性、情緒安定性など複数の特性が相互作用して形成される。

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翻訳=溝口慈子

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