健康

2026.02.08 13:00

「くつ下を履く」ことで体を温かく保てる、科学的な理由

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この記事を書いている時点(米国時間2月1日)で、アトランタ郊外の私の家では体感温度が摂氏マイナス15度で、風の音が文字通り聞こえてくる。家の中を歩き回りながら寒さについて文句を言っていると、妻が「くつ下を履きなさい」と言った。くつ下を単に足を暖かく覆うためのものと捉えがちだが、実は想像以上に大きな役割を果たしている。その理由を説明しよう。

くつ下は、体を温かく保つ上で重要な役割を果たしている。

人間はすべての哺乳類と同様に、外気温がどれほど寒くても暑くても、一定の体幹体温(深部体温)維持する。爬虫類、魚類、両生類などの変温動物は、外部温度に応じて体温が変化する。変温動物を指す科学用語である外温性動物は、自ら熱を生成するのではなく、環境などの熱源によって体温を調節する。このため、急激な寒冷化に対して脆弱である。フロリダでこれほど寒くなるとイグアナが木から落ちるという報告をよく目にするのはそのためだ。イグアナは変温動物であるため、休眠と呼ばれる不動状態に入るのである。

人間の体は足、手、つま先、指などの末端部を体温調節器として使用している。寒いときには、これらの部位が余分な熱を除去する役割を果たす。Science ABCの記事によると、「外が凍えるように寒いとき、体は末端部から熱を引き上げ、それを体幹(大まかに定義すると、体幹は胴体と見なされる)に戻して、快適で温かい状態を保つ」という。私は妻を30年間知っているが、彼女は寒くなると必ずくつ下やその他の断熱性のある履物を真っ先に身につける。くつ下は、体の熱漏れポイントの1つを塞ぐのである。

長年信じられてきた俗説として、寒い天候では体の熱の約50%が頭部から失われるというものがある。しかし「熱雷」など、私たちが子供の頃から知っている多くのことと同様に、これは真実ではない。2008年の研究によると、頭部が担う熱損失は最大でも10%に過ぎない。

私は科学者なので、足が体温調節に非常に優れているのか、理由を掘り下げてみよう。学術誌Temperatureに掲載された2015年の研究が、いくつかのヒントを与えてくれる。この研究は、寒冷誘発性血管拡張(CIV)と呼ばれる現象を検証した。寒冷誘発性血管拡張は、極度にさらされることで血管が収縮し、足や手の体温が低下する状態を指している。研究によると、足は比較的表面積が大きいため、寒冷時の血管収縮に特に影響を受けやすい。しかし、Science ABCによれば、その相対的な大きさゆえに、暑いときには優れた熱除去領域となる。

足はまた、循環系の中心である心臓から最も離れた部位であるため、温まるのに時間がかかる可能性がある。足は、体の中で最も筋肉が少なく、毛が生えていない部位の1つでもある。筋肉は収縮時に実際に熱を生成し、毛は断熱材として機能する。

cold feet(冷たい足)」という言葉は、勇気を失うことや躊躇することを意味するようになった。この言葉とこの記事の科学的根拠をうまく見つけようとしたが、失敗した。とはいえ、これからまだまだ寒い季節が続くので、くつ下の役割をより深く理解していただければ幸いである。

forbes.com 原文

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