シンガポール:設計されたオアシス
持続可能性の実現に向けたシンガポールの取り組みについて、ネバダ大学ラスベガス校(UNLV)の教授(建築学・都市研究)、ステフェン・リーマンはチェックリストを作成している。そこには、建物の「グリーン化」、高度再生水処理、(自動車への依存度を低減させ)移動の80%を持続可能な交通手段によるものとする「カーライト」政策、400以上の公園を整備する、といったことが記されている。リーマンは、シンガポールでは「どこにいても近くに緑がある」と指摘する。
また、シンガポールのマーケティング代理店のディレクター、ユージーン・リョウは、「持続可能性は、日常生活に組み込まれています」と話す。
「なかなか気付かないものではありますが、非常に大きな影響力があります。ショッピングモールの屋上にも、庭園があります」
旅行者にとって、シンガポールは何が違うのだろうか?それは、交通機関についても、水のボトルを補充することについても、最も手軽な方法が持続可能な方法になっているということだ。そして、清潔で緑豊かな都市であるということだ。
シドニー(オーストラリア):「緑と自転車」重視の都市
シドニーは、持続可能性の向上に積極的に取り組むその他の多くの都市と同様、2035年までの(排出量を正味ゼロにする)「ネットゼロ」の実現を目指している。そしてすでに、2020年には市が整備・運営する施設が使用する電力を100%再生可能エネルギ―源によるものとするなど、多くのことを実現している。
そのほかシドニーは、市の樹冠被覆率を2030年までに50%、2050年までに75%引き上げるという野心的な目標も掲げている。さらに、太陽光発電を主要なエネルギー源とすることにも力を入れているほか、中心部を走るメインストリート、ジョージ・ストリートをより歩行者と自転車に乗る人たちにとって利便性の高いものにするためのインフラ整備も進めている。
また、「超高効率」の公共交通システムが稼働を開始するなど、持続可能性に関する取り組みにおいて、シドニーには注目すべき点が数多くある。だが、実際に訪れても、これらの取り組みのほとんどは、誰かから教えられない限り、気付かないものかもしれない。この取り組みに関して、シドニーはいまだ、「新たに注目され始めた」都市のひとつだ。


