北米

2026.02.06 10:00

米1月の人員削減は「2009年の金融危機以来で最悪」、チャレンジャー調査

Michael M. Santiago/Getty Images

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米民間再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスの報告によれば、米国における1月の人員削減数は、2009年の金融危機不況以来で過去最悪となった。UPSやアマゾンといった有名企業での大規模レイオフが相次ぎ、政府閉鎖によって公的な雇用データの発表が遅延する中、2026年の雇用市場は混乱したスタートを切った。

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チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが公表した最新の月次報告書によると、1月の人員削減数は10万8435人に達し、前年同月比で118%増となった。これは、金融危機の最悪期にあった2009年以来、1月としては最多の水準である。

労働市場が安定しつつあるとの兆しが見られた2025年12月の人員削減数は、3万5553人にとどまり、2024年7月以来の低水準だった。

チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスでワークプレイス・エキスパート兼CROを務めるアンディ・チャレンジャーは、1月に実施された人員削減の多くは2025年中に計画されていたものだとし、これは「企業が2026年の見通しについて楽観的ではないことを示している」と指摘した。

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同報告書によると、人員削減の最大の要因として挙げられたのは、取引関係の終了・事業縮小などによる契約の喪失で、これを原因とした人員削減数は3万784人に上った。これに続いて、市場および経済情勢による削減が2万8392人、組織再編による削減が2万444人となった。

1月のレイオフ急増は、政府機関による雇用統計の発表が遅延する中で起きている。遅延の原因は直近の政府閉鎖にあるとされており、労働市場の実態を把握するうえでの透明性が制限されている。

連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は2025年11月、最近の労働統計が「歪められている」と発言した。パウエルは以前、政府の統計が新規雇用数を月あたりで最大6万人過大評価していた可能性を示唆していた。2025年に発生した政府閉鎖の際にも、政府統計に空白が生じることで、FRBが労働市場の状況を正確に評価することが困難になると警告していた。

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翻訳=江津拓哉

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