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2026.02.06 08:30

ボルボ株が「25%超急落」、米関税による収益圧迫で過去最大の下落に

Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images

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スウェーデンを拠点とする自動車メーカー、ボルボ・カーの株価は米国時間2月5日に25%超急落し、過去最大の日中下落率を記録した。同社は四半期売上高の大幅な減少を報告し、その原因としてトランプ政権による米国の関税を挙げている。

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2021年10月にスウェーデンのナスダック・ストックホルム証券取引所に上場したボルボの株価は、5日に25.7%下落した。これまでの日中最大下落率は11.2%だった。

ボルボは5日、2025年第4四半期の営業利益が前年同期比68%減の19億スウェーデン・クローナ(約323億円。1クローナ=17円換算)になったと発表した。これは、ファクトセットがまとめた市場予想の47億クローナ(約799億円)を大きく下回る水準である。

同社は今回の四半期決算について、「厳しい外部環境」を反映したものだと説明し、米国の関税、為替の逆風、需要の低迷、米国における電気自動車(EV)優遇措置の撤廃などが販売に悪影響を及ぼしたと述べた。

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ボルボはまた、2026年について、自動車業界全体が「関税の影響による継続的な価格圧力」、規制の不透明感、そして消費者心理の「軟化」に直面し、「厳しい年」になるとの見通しを示した。

アナリストの見方も厳しい。UBSのエコノミストは、2026年の利払前・税引前利益(EBIT)が最大で15%減少する可能性があると予測したほか、バーンスタインのアナリストであるヘンリー・マーティンは、ボルボが利益面で「大きく後退した」と指摘した。JPモルガンも、今決算の利益と売上高はいずれも市場予想を下回ったと述べている。

他の欧州自動車メーカーの報告にも注目が集まる

他の欧州自動車メーカーが利益の減少を報告するかどうかにも注目が集まる。メルセデス・ベンツは2月12日に第4四半期決算を発表する予定で、その後、ジープ、クライスラー、マセラティ、フィアットなどを傘下に持つステランティスの決算発表が2月26日に続く。米国で販売する車両のおよそ半分を国内生産しているステランティスは、2025年10月、米国における製造能力の拡大に向けて130億ドル(約2兆400億円)を投資すると発表している

中国の持株会社、浙江吉利控股集団(ジーリー・ホールディング・グループ)が所有するボルボは、2025年にトランプ政権が欧州連合から輸入される自動車への関税を15%から27.5%へ引き上げた後にも、好調な第3四半期決算を発表していた。販売は7%減少したものの、税引き前利益は市場予想の約2倍にあたる64億クローナ(約1088億円)を計上した。

過去に10年間CEOを務めた後、2025年3月にボルボへ復帰したホーカン・サミュエルソンCEOは、ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、関税によって営業利益率が少なくとも1ポイント低下する可能性があると警告した後、同社が「非常に厳しい市場の縮小」に直面していると語った。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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