Nintendo Switch 2は、2025年6月の発売当初には記録的なスタートを切ったものの、その後は勢いが鈍化した。任天堂は、現在何が起きているのか、そしてその理由は何かを説明せざるを得ない状況にある。任天堂の古川俊太郎社長は、先日開かれた株主向け説明会の中で次のように述べた。
「全世界におけるハードウエアおよびソフトウエアの販売数量見通し自体は変更していないが、地域別および製品別の内訳については、第2四半期決算発表時に公表した修正見通しとは異なる前提に基づいている。さらに、ご理解の通り、日本国内のハードウエア販売数量は想定を上回った一方で、海外の販売は想定をやや下回った」
The Game Businessなどが報じた一部の推計によれば、米国におけるSwitch 2の販売は、発売から同期間の初代機の販売と比べて約30%減少したという。日本でも、わずかながら減少したとされている。いったい何が起きているのか。
日本では、『Pokémon LEGENDS Z-A』や『カービィのエアライダー』といったタイトルの販売が好調で、特に高い成果を上げている。
しかし、共通して指摘されている不満は、特に直近のホリデーシーズンにおいて、海外市場での販売を大きく押し上げる決定的な大型タイトルが存在しなかった点である。
2025年12月には『メトロイドプライム4 ビヨンド』が発売されたが、このシリーズはファンの間では話題性が高いものの、任天堂にとって最大級のIPの1つであるとは言い難い。任天堂は現時点でも同タイトルの販売本数を公表しておらず、これはその販売成績が特に好調ではなかった可能性を示唆している。レビュー評価もやや平凡な内容にとどまり、任天堂の大型タイトルとしては珍しい結果となった。
もう1つの要因は世界経済である。消費者の購買力が低下する中、多くの人はすでに所有している初代機を使い続けることに満足しており、価格が450ドル(編集注:国内希望小売価格は4万9980円)のSwitch 2へ急いで買い替える必要性を感じていない。任天堂の競合にあたるソニーやマイクロソフトは、現行機の価格をかなり引き上げてきたが、任天堂は、AI向け需要の急拡大によるメモリー価格の急騰がSwitch 2の価格に直ちに反映されることはないとしている。
ただし古川は、同社の価格戦略はこうしたメモリー価格の急騰がどれほど長く続くかに左右されるとも指摘する。これが次の会計年度まで続く場合、何らかの対応が必要になる可能性があるという。
「価格変更については、収益性だけでなく、プラットフォームの普及状況、販売動向、市場環境などを総合的に勘案して決定していく」
Switch 2は決して失敗作ではない。しかし、日本を除くほぼすべての地域で課題に直面しているのも事実である。すでに購入した人や購入を検討している層は、より大型のタイトルの登場を待っているか(現時点ではマリオやゼルダの新作は発表されていない)、あるいは十分な可処分所得が確保できるまで様子見をしている状況にある。過去1年間においてすべてのゲーム機の販売が落ち込んでいることは、こうした背景を示していると言えよう。



