北米

2026.02.05 14:00

ナイキを「白人差別」の疑いで調査、米雇用機会均等委 DEI目標めぐり

米ニューヨーク5番街にあるナイキ旗艦店の外壁に掲げられた同社ロゴ(Shutterstock.com)

米ニューヨーク5番街にあるナイキ旗艦店の外壁に掲げられた同社ロゴ(Shutterstock.com)

米雇用機会均等委員会(EEOC)は米国時間4日、米スポーツ用品大手ナイキの掲げるDEI(多様性・公平性・包摂性)方針が「白人従業員に対する差別的待遇の常態化・慣行化」を生んでいる疑いがあるとして、調査を開始したと発表した。ナイキは「驚くべき異例の」対応だとし、雇用法規を遵守していることを強調している。

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EEOCが連邦裁判所に提出した召喚状請求の申立書は、ナイキの2025年のDEI目標に言及し、同社が意図的に白人の従業員と求職者を差別した疑いについて情報開示を命じるよう裁判所に求めている。

これによるとEEOCは、ナイキの「採用、昇進、降格、退職勧奨を含む雇用終了の決定」やインターンシップその他のキャリア開発プログラムにおいて、白人の従業員と求職者に対する差別的扱いがあったとされる疑惑を調査している。

ドナルド・トランプ大統領が任命したEEOCのアンドレア・ルーカス委員長は、雇用における人種差別を禁じる連邦法(タイトルVII)を引き合いに出し、ナイキのDEI慣行が「人種差別を禁止する連邦法に違反している可能性がある」とみなすべき「説得力のある兆候」があると主張した。

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ナイキの広報担当者はフォーブスに対し、今回の調査は「驚くべき異例のエスカレート」だと述べるとともに、「EEOCの調査に誠実かつ広範に協力」し、すでに数千点の文書を当局に提出済みだと説明。会社として「公正かつ合法的な雇用慣行を遵守し」ており差別禁止法にも従っているとして、同社の「プログラムと慣行はこれらの義務に合致している」との見解を示した。

EEOC委員長自ら、Xで「内部告発」募集

第2次トランプ政権の発足後まもなくEEOC委員長に任命されたルーカスは、「白人男性を不当に標的とする」DEIプログラムへの対処を公約している。ルーカスは昨年12月、X(旧ツイッター)への投稿で「職場で人種や性別に基づく差別を経験した白人男性はいませんか? あなたには連邦公民権法に基づき、損害賠償を求める権利があるかもしれません」と呼びかけ、EEOCは「あらゆる人種・性別差別と闘う」ことを目指しており「白人男性の従業員や求職者に対する差別もこれに含まれる」と強調した。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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