そのうえ、変電所や変圧器、冷却システムといった重要インフラもすでに整備されているので、マイニング企業はオラクルやアルファベットのような従来型プレイヤーに比べてデータセンターの構築期間を最大75%短縮できる。GPUのサプライチェーン(供給網)が逼迫し、競争が激しい市場において、時間面の優位性が持つ価値は計り知れない。
続くデータセンター建設ラッシュ
建設業者も、計算能力向けの需要が途方もなく大きいことに気づき始めている。建設コンサルティング会社のFMIによると、米国では今年、オフィスやホテル、倉庫の建設が減少する一方で、データセンターの建設は23%増加する見通しだ。AI向け需要により、データセンター建設が非住宅建設全体に占める割合は2023年の2%から今年は6%超にまで高まるとも予測されている。
マイニング施設からAIデータセンターへ
ハイブはこの変化を早い段階で察知し、果断に行動してきた。昨年、わたしたちはAI・HPC向けデータセンター部門「BUZZ HPC」を正式に立ち上げ、現在はスウェーデンとカナダで事業を展開している。
スウェーデンのボーデンでは、もともとビットコイン採掘用に建設された施設をTier 3の液冷式AIデータセンターへと転換している。ここにはAI訓練・推論専用に設計されたエヌビディア製GPUを2000基導入する予定だ。
カナダのトロントでは7.2メガワット規模の用地を取得し、政府や大規模機関向けのソブリンAIインフラを支えるTier 3+施設へのアップグレードを進めている。
わたしたちのロードマップは野心的である。2026年末までに、スウェーデン、カナダのオンタリオ、ニューブランズウィック両州の施設に合計で最大1万1000基にのぼるGPUを導入することを計画している。施設はいずれも再生可能エネルギーで稼働し、速やかに拡張できるように設計されている。
AIの未来の一部を所有する
誰もがAIの未来の一部を手に入れようと奔走している。しかし、ビットコイン採掘業者がすでにその基盤を築いていることはあまり知られていない。
そして、これはまだ始まりにすぎない。


