給与計算代行サービス大手のADPが発表したところによれば、米国の民間部門における1月の雇用増加数は、採用の減速を背景に市場予想を下回った。同報告は、最近の政府閉鎖によって公的な雇用統計の発表が延期される中、その空白を埋めるものだ。
ADPによれば、1月の民間部門の雇用者数は2万2000人の増加にとどまり、ファクトセットがまとめた市場予想の4万5000人の増加を大きく下回った。
これは、ADPが「採用が冴えない月」と表現した2025年12月の4万1000人増からも減少している。
分野別では、教育・医療サービスが7万4000人増と全体の増加をけん引した。金融は1万4000人増、建設は9000人増となった。
一方、製造業は2024年3月以降、毎月雇用を減らしており、1月も8000人減少した。大きな減少を記録したのは専門・ビジネスサービスで、5万7000人の雇用減となった。
企業規模別では、従業員数50人から499人の企業が唯一の純増となり、4万1000人の増加となった。一方、小規模企業の採用は横ばいで、大企業では1万8000人の雇用減が発生した。
2025年を通して米国の民間部門が創出した雇用は39万8000人にとどまり、2024年の77万1000人から大きく減少した。ADPのチーフエコノミストであるネラ・リチャードソンは、民間企業による雇用創出は過去3年間にわたり「継続的かつ劇的な減速」を示している一方で、賃金の伸びは「安定している」と述べた。
4日間で終了した政府機関の一部閉鎖を受け、本来は米国時間2月6日に公表される予定だった労働統計局の雇用統計は発表延期が決まった。
労働統計局が公表する月次雇用統計に先立って発表されるADPの報告は、政府閉鎖により各データの公表が遅れる中、ここ数カ月にわたって労働市場の追加的な手がかりを提供してきた。雇用市場は2025年、弱含みの状態で年を終え、同年12月の非農業部門の雇用者数は5万人増にとどまり、失業率は4.5%から4.4%へとわずかに低下した。労働統計局によれば、2025年における月平均の雇用増加数は4万9000人で、2024年の16万8000人を大きく下回っている。



