リーダーシップ

2026.02.05 17:00

あなたはどれ? 4つのリーダーシップスタイルとその強みと「隠れた代償」

Shutterstock.com

Shutterstock.com

リーダーシップにはいくつかのスタイルがあるが、それぞれのスタイルは、あたかもメリットだけがあるかのように語られがちだ。競争的なリーダーは結果を出す。協調的なリーダーは信頼を築く。しかし、そうした強みがどのような代償を伴うかについては、ほとんど問われることがない。

すべてのリーダーシップスタイルがそれぞれ、特定の組織的負債をひそかに蓄積していく。それは、財務上の負債ではないし、ダッシュボードに表示されたりはしない。しかし、こうした「運営上の負債」はゆっくりと増幅し、パフォーマンスが頭打ちになったり、何かがうまくいかなくなったりした時にのみ表面化する。リーダーが気付く頃には、利息はすでに積み上がっている。

筆者が創業したLeadership IQ(リーダーシップIQ)による「What’s Your Leadership Style?(あなたのリーダーシップスタイルは?)」という診断テストを、100万人以上のリーダーが受けている。このデータを見ると、一貫して浮かび上がる4つの主要なスタイルがある。実用主義者、理想主義者、管理人、外交官だ。

それぞれのスタイルは真の強みをもたらすが、同時に、予測可能な弱点も生み出す。それぞれについて説明していこう。

「実用主義者」は、燃え尽きの負債を積み上げる

実用主義者は、意欲的で要求が厳しく、結果を重視する。高い基準を設定し、深く関与し続け、障害が立ちはだかったら、迅速に取り除くよう命じる。リーダーシップIQのデータでは、最も少ないスタイルだが、上級管理職では非常に多く見られる。

そんな彼らが抱える隠れ負債は、「燃え尽き」だ。

実用主義者は、積極的に成果を絞り出す。スケジュールを圧縮し、期待値を上げ、チームに無理をさせる。こうしたやり方は、短期的には機能する。生産性は上がり、意思決定は加速し、チームは急速に学ぶ。しかし時とともに、組織のシステムから回復力が失われる。精神的な疲労が蓄積し、有能な人材が努力を惜しんだり、静かに離脱を始めたりする。

こうした燃え尽きは、最初は目立たないが、それが蓄積し、エンゲージメント・スコアや離職率データにようやく現れたとき、多くのリーダーは初めて不意を突かれる。成果が落ち込んだことは、それまで一度もなかったためだ。それが、この負債の問題点だ。それは静かに蓄積していき、最終的には、消耗した人材を置き換えないと生産性が発揮されなくなってしまう(逆に言うと、人材を育成することでは生産性を維持できない)。

「理想主義者」は、実行面の負債を積み上げる

理想主義者は、成長志向で楽観的、学びに深く没頭する。指導し、実験を奨励し、チームに探求の裁量を与える。リーダーシップIQのデータでは、全リーダーの約15~20%を占める。

そんな彼らが抱える隠れ負債は、「実行面の負債」だ。

理想主義者は、システムが吸収できる速度より速くアイデアを生み出す。取り組みは増え続ける。優先順位は移り変わる。チームは活気づくが、いま何が最も重要なのかが不明瞭になっていく。包括性や、さらなる検討という名目で、決定は先送りされる。プロジェクトは熱意とともに始動し、静かに停滞する。

積み上がるのは、未完了の仕事、曖昧な責任の所在、完結しない勢いだ。組織は、創造的だが一貫性を欠く。従業員は、結果より努力が重要だと学び、進捗は測りにくくなる。理想主義者はそのことになかなか気付かない。エネルギーが高止まりするからだ。代償が現れるのは、規模を大きくする際に、組織にそれまで存在しなかった「規律」が求められるようになったときだ。

次ページ > 管理人は、適応性の負債を積み上げる

翻訳=米井香織/ガリレオ

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事