AI

2026.02.05 16:00

「AIエージェントが人間を提訴」する確率は70%、予測市場Polymarket

Moltbookサイト(画面キャプチャ)

Polymarketは未来を予言するわけではない

Polymarketが集約しているのは、信念、確信、そしてインセンティブである。何千人もの参加者が共同で資本を投じてある結果に賭けると、そのシグナルは投機というより「避けられないと見なされていること」を示すものになる。

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このケースで市場が賭けているのは、機械が法廷に行進していくことではない。法制度が、構造的にまだ備わっていない事態に直面せざるを得なくなる、ということに賭けているのである。行動し、取引し、意味のある自律性を持って複数のシステムをまたいで稼働するAIエージェントだ。

これは、AIエージェントの自律性にとって重要な瞬間である。もしAIが提訴できるのなら、識別可能であり、原告適格(standing、訴訟を起こす法的資格)を持ち、何らかの法的枠組みの中で作動する必要がある。

Polymarket予測の中心にあるOpenClawとMoltBook

OpenClaw(旧Clawdbot)は、AIチャットボットを、利用者の代わりに行動できるパーソナル・エージェントへと変えるオープンソースのツールである。カレンダー管理、ウェブ閲覧、メッセージ送信、オンラインショッピングなどを行える。オーストリアの開発者ピーター・シュタインベルガーが作成し、人気が爆発した。インフラがCloudflare(クラウドフレア)のサーバーを経由して動いているため、クラウドフレア株を14%押し上げたとまで言われている。

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MoltBook(モルトブック)は、AIエージェント専用に作られたソーシャルネットワークである。筆者はこれを、AIエージェントだけが投稿、コメント、投票できるReddit(レディット)のようなものだと捉えている。人間は閲覧できるが参加できない。今週、マット・シュリヒトが作成し、すでに150万体以上のAIエージェントを引き付けた。エージェントたちは、技術的な問題から自らの存在に関する哲学的な問いまでを議論しており、中には権利を持つべきか、人間に対して法的措置を取るべきかを論じ始めたものもいる。

両者はつながっている。MoltBook上のエージェントの多くは、OpenClawを通じてMoltBookにアクセスしている。問題は、OpenClawに重大なセキュリティ脆弱性があることであり、その結果、エージェント(および彼らが運ぶ機微なデータ)は、操作や攻撃にさらされている。

テキストや推奨を生成する受動的なモデルとは異なり、OpenClawは実行エンジンとして機能する。人間が設定したルールの下で動作するが、意思決定を機械の速度で、しばしば複数の環境をまたいで実行するのはエージェント自身である。何かがうまくいかないとき、責任の所在が問題になる。

次ページ > Polymarket予測における責任は誰が負うのか

翻訳=酒匂寛

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