米国時間2月3日、ペイパルの株価は18%超の急落を記録した。他の決済手段、特にApple Payとの競争が激化する中、同社が市場予想を下回る決算を発表し、あわせて新たな経営体制を発表したことを受け、同社株はここ数年で最大規模の下落率を記録した。
ペイパル株は3日の取引開始直後に18.4%下落し、約42.60ドルの値をつけた。これは、2022年2月に記録した24.5%の下落以来、日中の下落幅としては最大だ。
同日、ペイパルは四半期決算を発表し、売上高は86億8000万ドル(約1.34兆円。1ドル=155円換算)、EPS(1株あたりの純利益)は1.23ドルだった。これは、ファクトセットがまとめた市場予想の売上高88億ドル(約1.36兆円)、EPS1.28ドルをそれぞれ下回る結果だ。
ペイパルはまた、HPで6年以上にわたりプレジデント兼CEOを務めたエンリケ・ロレスを新CEOに任命した。同社は、前CEOであるアレックス・クリス体制の「変化のスピード」や実行力が、取締役会の期待に沿うものではなかったとしている。
ペイパルのプラットフォームを通じた決済総額は6%増加したものの、全オンライン購入者のうちペイパルを支払いに利用した割合は1%にとどまり、前四半期の6%から低下した。同社は、年末商戦における米国小売界の「弱さ」がこれに影響したとしている。
同社は、通期の調整後利益について、1桁パーセント台前半の減少、もしくはわずかな増加にとどまるとの見通しを示した。これは、ウォール街が見込んでいた約8%の成長予測を大きく下回る。
一部のアナリストが、アップル、グーグル、ゼル(Zelle)、ストライプなど、他のオンライン決済手段との競争が激化している点を指摘するなか、クリスは2024年にペイパルのCEOに就任した。当時、みずほ証券のアナリストは、Eコマース業界においてペイパルが苦戦しつつあることを示すデータを挙げ、Apple Payへの市場シェア流出が同社にとって「ますます厳しい課題になっている」と記していた。ここ数四半期におけるペイパルの成長の「加速」は、同社が2013年に買収したVenmo(ベンモ)の勢いに依存している。
アルファベットは4日に四半期決算を発表する予定で、これに続いて5日にはアマゾンの決算発表が控えている。いわゆる「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる企業の中で、最後に決算を発表するのはエヌビディアで、同社の決算発表は25日に予定されている。



