太陽フレアとオーロラ
オーロラは太陽風、すなわち太陽から放出された荷電粒子の流れが、地球の磁場と相互作用することによって発生する。ほとんどの荷電粒子は磁場によって偏向するが、一部は磁力線に沿って地球の両極に向かい、高層大気中の酸素や窒素の原子と衝突する。この衝突で励起された原子が元の状態に戻る際に放出するエネルギーがきらめく光となり、これがオーロラとして観測される。
太陽風は、大規模フレアの後に地球へ向けて「コロナ質量放出(CME)」と呼ばれる突発的なプラズマ(高エネルギー荷電粒子を含むガス)の大量放出があったときに最も強力になる。NOAAの予測と米航空宇宙局(NASA)の太陽・太陽圏観測衛星SOHOの画像によると、X8クラスのフレアに関連した少なくとも1つのCMEが2月5日(木)に地球をかすめる可能性がある。「X8.1およびX2.8の事象に関連した複合的な噴出により、恐らく3つのCMEが発生した」とNOAAは述べた。さらに、今後もMクラスとXクラスの太陽フレアの発生が予想されている。
太陽活動は現在、23年ぶりの高水準にある。これは太陽が約11年の活動周期の中で最も活発な段階である「極大期」にあるためだ。極大期には黒点がたくさん出現し、CMEの発生も頻繁になる。その結果、オーロラの観測も増える。高緯度地域では今年いっぱいオーロラが多発するとみられている。
太陽風を研究する
米アリゾナ大学などによる最近の研究では、NASAの太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブのデータを用いてCMEが発生する太陽外層大気(コロナ)のマッピングを行った。これは荷電粒子が太陽から放出される仕組みの解明に役立つ。
「これらの高エネルギー粒子の太陽大気中での動きをもっと解明できれば、太陽から放出された荷電粒子が実際にどのように太陽系を伝播し、最終的に地球に到達して影響を及ぼし得るのかを予測する能力が向上する」と、研究を主導したアリゾナ大学・月惑星研究所のクリストファー・クライン准教授は説明。「技術的に発展した社会にあって気になる問題のひとつは、私たちが太陽からどんな影響を受けているかだ」と述べた。
コロナは太陽の最も外側を覆うプラズマの層で、普段は太陽の強烈な輝きに隠れて見ることはできない。ただ、皆既日食のごく短い間だけは、太陽を取り巻くコロナの様子を肉眼でも観察できる。


