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2026.02.08 18:00

日々に疲れた大人が「自分らしく生きている」感覚を育てるための4つの習慣

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習慣3:自分のニーズを一人称で語る

「どちらでもいい」「何でも大丈夫」「あなたが決めていい」といった言葉は、自分の考えや感情を表現できない状態に置く。礼儀正しく聞こえるが、心理的には代償が大きい。自分を把握しにくくするからだ。やがて自分の好みが曖昧になり、内面に誰もいないように感じられてくる。

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専門誌『Journal of Happiness Studies』に2023年に掲載された自己概念の明確性に関する研究がその理由を説明している。自分が何を好み、何を望み、何を大切にしているかなど、明確で安定した自覚を持つ人ほど感情的安定と人生満足度が高い。

これは、自己の明確さが内的な錨として機能するためだ。この機能が強いと感情は調整しやすくなり、弱いと人は漂流しているように感じ、反応的になり、自分の人生に根を下ろせなくなる。

言語はその明確さを築く主な手段の1つだ。「私は〜したい」「私は〜が必要だ」「私は〜を好む」などと一人称で語るたびに、「私は独立した存在としてここにいる」と神経系に教えることになる。日常の中で、意識的にシンプルで率直な言葉で自分が望んでいることを表す時間を取るといい。

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・「今夜は休みたい」
・「散歩に行きたい」
・「今はもっと静かな環境が必要だ」

正当化も謝罪も不要だ。これはわがままではないことを覚えていてほしい。自分が定義されているのだ。内側の自分を発することを許されているとき、人生はより安全で安定したものに感じられる。

習慣4:「非生産的」な時間をつくる

注意力を通貨のように扱うと、本来測るべきでないものまで測ろうとしてしまう。たとえば休息は、最適化され、記録されて初めて「正しい休み」と認められる活動になってしまっている。だが神経系はそもそもスプレッドシートの中で生きるようには設計されていない。

窓の外を眺める、目的なく歩く、静かに座るなど、何もタスクを行っていないとき、脳はデフォルト・モード・ネットワークへと移行する。このネットワークは怠けている状態ではない。自己内省や感情処理、記憶の統合、個人の物語の構築を担っている。

このネットワークは幼少期から青年期にかけて、アイデンティティ、感情的安定、社会的理解を支えるために発達する。常にタスク切り替えと生産性要求で埋め尽くされると、人は断片化していると感じ、反応的になり、自分らしくいられなくなる。

つまり、構造化されていない時間は贅沢ではない。脳が一貫した自己感覚を維持するために不可欠なものだ。非生産的空間はこのネットワークが働く余地を与える。

・椅子に座ってただぼんやりする
・イヤホンなしに散歩する
・週に1度予定なしの午後を過ごす

こうした空間を守ることだ。マインドフルネスの練習や自己改善プロジェクトに変えてはいけない。心理的に「何もしない」状態にしておく。そこでは体験が消化され、感情が言葉を見つけ、何もしていないときの自分という人間が思い出される。何より、人生が「常に演じるもの」ではなく、「その中で生きるもの」として感じられ始める場所なのだ。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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