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2026.02.18 13:30

世界中の日本好きウィーブが日本を救うか 直接投資と高度人材を呼び込む新戦略

ノア・スミス

ノア・スミス

「日本は世界で人気のポップカルチャーを利用して直接投資を呼び込め」 米国在住のエコノミストが提案する、ソフトパワーのレバレッジ。


2025年に上梓した『ウィーブが日本を救う──日本大好きエコノミストの経済論』(片岡宏仁、経済学101訳、日経BP)で、日本の成長を加速させるために、さまざまな日本復活プランを提唱した。そのなかには、世界中に多く存在する日本文化に夢中になっている非日本人「ウィーブ」を活用したプランもある。ウィーブを活用すれば、日本企業はもっと海外で躍進できるし、有能な外国人人材も採用できる。

ウィーブのなかでも有名なのは、アニメ、漫画、日本製ゲームが好きなハードコア層だ。日本のコンテンツ関係者はこうした層をもっと研究すべきだ。でも、こうしたニッチ層以外のウィーブが世界中には大量にいる。

日本が国際的な世論調査で世界最高の国のひとつにいつもランクインしていること。いちばん人気のある旅行先になっていること。これらはアニメやゲームのせいだけじゃない。それは、世界最高の鉄道システム、世界最低の犯罪発生率、膨大な個人経営の飲食店・雑貨店、そして雑居ビルといった、都市のユニークな素晴らしさにある。

むろん、日本の文化的な強みは、ポップカルチャーや都市の魅力だけではない。

独創的な製品や建築環境から体験できる娯楽性。そして安全性。この組み合わせは類を見ない。

「グリーンフィールド投資」とは

理由はともあれ、世界中から日本が愛されていることは間違いのない事実だ。日本はこのトレンドを絶好の機会として経済成長に利用できる。その手段として、「グリーンフィールド投資」を私は提唱している。グリーンフィールド投資とは、外国企業による日本国内への工場やオフィス建設の直接投資を誘致することだ。これはポーランドの最近の高成長でも実証されている。

ここで鍵になっているのが、投資先の国で働くことへの外国人のモチベーションだ。これはウィーブ文化でたやすく達成できる。台湾の半導体技術者であれ、アメリカのソフトウェア技術者であれ、ドイツの経営者であれ、誰もが日本に住みたがっているからだ。

グリーンフィールド投資によって、日本がこれまで獲得に苦労してきた高度技能人材も招致することができる。特に、世界のハイテク産業の人材にはウィーブが多い。ウィーブのソフトウェア技術者に日本で働くことについて聞くと、給与が60%下がってもかわらないと答える人もいる。

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翻訳=青野 浩 イラストレーション=ベルンド・シッファーデッカー

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