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2026.02.06 12:00

米富裕層トップ1%の資産シェア、過去10年で最高水準に──米国の富の3割を保有

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階層が違えば、影響も異なる

下位50%の富についていえるのは、より裕福な米国人ほどはパンデミックの影響を強く受けなかった点だ。危機の性質上、人々が自宅にとどまり、通勤が減り、旅行も減ったため、節約できたと答える消費者が多かったからである。下位50%の純資産シェアは2022年半ばまでに2.7%へ上昇し、グレート・リセッション前の水準を上回った。ただし、1990年代の数値(約4%)ほど高くなることはなかった。

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ロシアによるウクライナ侵攻の世界的影響が、インフレや個人の株式投資への打撃を含め、世界経済と金融市場に悪影響を及ぼし始めた頃から、この層の富は再びごくわずかに低下し始めた。2.7%の高水準から、現在は2.5%となっている。

米国では富裕層がさらに富み、貧しい層がさらに貧しくなる方向

このデータは変動するものの、全体の流れは、富裕層がさらに富み、貧しい層がさらに貧しくなる方向にある。1980年代は実際、この展開の転換点でもあった。当時、米国における最上位1%の富は歴史的な低水準に達していたからだ。経済協力開発機構(OECD)の推計によれば、それ以前、同層の純資産シェアは1920〜1930年代には45%という高水準にあったが、その後は低下していた。

総じてFRBの数字が示すのは、米国の貧しい半分が国の富のごく一部を巡って奮闘する一方で、最上位1%の層が最近、影響力を再び拡大しているということだ。最上位1%が米国の純資産に占める割合は、1989年の約23%から、最新の数字ではほぼ32%へと上昇した。

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同時に、最上位から2番目の9%の層は、相対的な意味で富を減らしており、1989年の38%から現在は36.4%へ低下した。さらに次の三番目の40%の層は、純資産シェアが1989年の35.7%から2025年半ばには29.4%へと、いっそう大きく変化している。これは、米国で富裕層と貧困層の格差が拡大し続けていることを示している。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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