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2026.02.04 16:00

誰かに認めてもらう必要はない──「内面から自己価値を育てる」5つの方法

Shutterstock.com

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安心追求行動は誤解されやすい感情習慣の1つであり、自己価値と結びつけたときには特にそうだ。多くの場合、不安や依存心としてとらえられるが、心理学的には調整のための戦略と理解したほうが正確だ。つまり、安心を求めるとき、人は必ずしも承認を欲しているのではなく、自分の神経系を落ち着かせようとしている。

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問題は、安心追求行動の効果は長く続かないことだ。誰かに肯定してもらうと、その瞬間の苦痛は和らぐが、長期的には依存を強めてしまうことが研究で示されている。そして、その安心感が薄れると一層強く安心を求めるようになる。

このシーソーのような性質のため、自己価値を安心の確認に依存していると、自己価値は常に不安定で脆い状態となる。なぜなら、自己価値が外部に委ねられてしまっているからだ。相手の口調やタイミング、情緒応答性に左右され続ける。

幸い、心理学は別のアプローチを示している。自己信頼や感情的耐性、価値観と行動の一貫性を繰り返し体験するという内面での実践により自己価値は安定する。

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安心の確認に頼らずに自己価値を育てる、研究に裏付けられた5つの方法を紹介しよう。

1.小さなことでもやり遂げる

自己価値は、ポジティブな言葉を自分に言い聞かせるセルフトークよりも、体験し、生きた証拠を目にすることで築かれる。自分を信頼できる存在だと思い込むだけではなく、そう認識できたときに自信が増す。そして、有言実行という単純な行為が内的な信頼を強化する。

この行為の良い点は、根付かせたり結果を出すために大きな目標を必要としないことだ。むしろ、小さなコミットメントの方がおそらく効果的だ。というのも、小さな行動は積み重なりやすい一方で、大きな成果はたまにしか出ないからだ。

小さなコミットメントの例としては次のようなものがある。

・自分で決めた境界線を守る
・休むと決めたときにきちんと休む
・黙ったままではなく一度だけ発言する

自分とのこうした約束を守るたびに、証拠となるデータを脳に提供することになる。そのデータが積み重なり、「自分は頼れる存在だ」というアイデンティティが形成されていく。

この変化が力を持つのは、自己価値が有能さと誠実さの感覚と深く結びついているからだ。行動が意図と一致していれば、安心を求める必要は自然と減っていく。自分の行動が自分の価値を裏づけるとき、自己価値を確認するのに他者に頼る必要はない。

2.感情的な不確実性に耐える

安心を求める行動へと走らせる大きな要因の1つは、不確実性に対する強い不安だ。自分の立ち位置を知るために「私たちは大丈夫?」「私何か悪いことをした?」と何度も確認するのは、曖昧さから逃れようとしている場合が多い。

専門誌『Cognitive Behaviour Therapy』誌に2019年に掲載された、不安と不確実性への不耐性に関する研究では、不確実な状況に耐えられない人ほど、安心を求めやすいことが示されている。残念なことに、過剰に安心を求めると、不確実性への耐性を育てるどころか低下させるだけだ。

一方で、自己価値を育てることは感情的な耐久力を育てることでもある。次のような形で育てることができる。

・すぐに確認を求めるのを我慢する
・沈黙を埋めようとせず、そのままにしておく
・まちまちの兆候が見られても急いで結論を出さない

不確実性に繰り返しさらされながらも最悪の想定をしない経験を積むことで、脳は曖昧さは乗り越えられるものだということを学ぶ。安心を求めたい衝動を抑え、何も悪いことが起きなかったとき、神経系は再調整される。他人に頼ることなく不快感を乗り越えられることを悟ったときに、自己価値は育つ。

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翻訳=溝口慈子

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