米国のレアアース関連株が、現地時間2月2日朝の市場取引開始後に急騰した。トランプ政権が中国からの輸入依存を減らすため、米国企業向けに120億ドル(約1.87兆円。1ドル=155円換算)規模の重要鉱物備蓄を創設する計画を進めていると、ブルームバーグが報じたためである。
同報道によれば、この新たな取り組みは「プロジェクト・ボールト(Project Vault)」と呼ばれ、レアアースやコバルトなどの重要金属を、米国のテクノロジー企業や自動車メーカー、その他の企業向けに調達・備蓄する構想だという。
この備蓄の資金は、約16億7000万ドル(約2600億円)の民間資本と、米輸出入銀行からの110億ドル(約1.71兆円)の融資によって賄われると報じられている。
トランプ政権が出資する2社のレアアース企業の株価は、2日朝に急伸した。MPマテリアルズは米東部時間午前11時10分時点で3.5%高となり、USAレアアースは10%高と急騰した。
その他のレアアース関連株も上昇しており、クリティカル・メタルズは2.9%高、ナイオコープ・ディベロップメンツは8.4%高となった。
ホワイトハウスは、この備蓄計画について公式な発表をしていない。
ブルームバーグの報道によれば、トランプ政権はこれまで、中国へのサプライチェーン依存を減らすための新たな方策を模索してきた。中国は、スマートフォンやバッテリーなど、さまざまな米国製テクノロジー製品の部品に必要とされるレアアースの世界最大の生産国と広く見なされている。中国との貿易摩擦は、過去1年間にレアアース市場へ衝撃を与えてきた。米国にはすでに、防衛産業向けの重要鉱物備蓄が存在するが、民生用途向けの備蓄は存在していない。



