2026年2月の夜空では、6惑星が夜空に並ぶ「惑星パレード」から金環日食、太陽系内に漂う惑星間塵がつくり出す「偽の夕暮れ」まで、さまざまな現象が起こる。今月最も注目すべき天体現象を紹介しよう。
2月2日:「スノームーン」の満月がレグルスと昇る
太陽が沈んでまもなく、米先住民の農事暦で「スノームーン(雪の月)」と呼ばれる満月がしし座で最も明るい1等星レグルスを伴って昇ってくる。米北東部とカナダ東部の一部では、月がレグルスを隠す「レグルス食」が見られる。
2月8日:惑星のパレードが始まる
この頃から月末にかけて、太陽系の6つの惑星が夜空に並ぶ「惑星パレード」が楽しめる。日没直後の空に水星と金星が姿を現し、西南西のやや低いところに土星が光っている。一方、木星は夜の帳が下りるとともに東の空高く輝く。また肉眼では見えないが、木星と土星の間には天王星が、土星の近くには海王星がある。
2月17日:新月、金環日食が起こる
新月のこの日、南極では「リング・オブ・ファイア(炎の環)」の異称で知られる金環日食が見られる。アフリカ南部と南米の一部地域では部分日食が観測できる。
2月中旬:黄道光
日没から1時間ほど後、太陽が沈んだあたりに「黄道光」と呼ばれる珍しい光芒が見られるかもしれない。惑星間塵が太陽光を散乱してぼんやりとした三角形の淡い光を生じる現象で、「偽の夕暮れ(false dusk)」とも呼ばれている。
2月20日:水星が東方最大離角
水星の見かけの位置が、太陽から最も離れて「東方最大離角」となる。
2月24日:月とプレアデス星団が接近
月が夕方~深夜、おうし座のプレアデス星団(すばる)と接近する。
2月17日の新月は2つの意味で重要
今年2月17日の新月は、文化的にも天文学的にも深い意味を持つ。南極上空で金環日食が起こるだけでなく、中華圏の旧正月「春節」とイスラム教の断食月「ラマダン」の両方の始まりを告げるのだ。
中国・中華圏の人々にとって、この新月は「火の馬の年」こと「丙午(ひのえうま)」の1年の始まりを意味する。一方、イスラム教徒にとっては、新月の後に細い月が最初に目視確認できた日からラマダンが始まる。これはおそらく2月18日となるだろう。この繊細な月の近くには、水星が光っている。
3月には皆既月食が起こる
3月3日の夜、今年唯一となる皆既月食が日本全国で見られる。月が地球の影(本影)の中にすっかり入る58分間は、円い月が赤銅色に染まる「ブラッドムーン」が観測できる。この不気味な赤い色は、いわば地球全体の夕焼けの色が月面に投影されたものだ。(編集部注:夕焼けと同じ「レイリー散乱」という現象により、太陽光のうち波長の短い赤い光のみが地球の大気を通過して月面に届く)



