新しい年を迎えると、目標設定や生産性を高めるための仕組み、パフォーマンス向上の枠組みを取り上げた記事を目にする。そうした記事で見落とされがちなのは、もっと根本的な要素、つまりグロースマインドセット(成長思考)を育む重要性だ。
レポート『Growth Mindset in the Workplace』によると、企業の80%が従業員のグロースマインドセットが利益と長期的成功を直接押し上げると回答している。さらに重要な発見として、シニアリーダーの89%が将来の成果はグロースマインドセットを体現するリーダーにかかっていると答えている。かつてはソフトスキルと見なされていたグロースマインドセットは今や成果を上げるための測定可能な原動力となっている。
グロースマインドセットを育てたい人のために、推奨される4つの転換を紹介しよう。
転換1:失敗を「教育」として扱う
グロースマインドセットを持って取り組む人は失敗への向き合い方が異なり、誤りを個人的な失敗ではなく、情報として扱う。
会社を経営している人、チームを率いている人、あるいは新しい職に就いたばかりの人などはこうした考え方をする。有能なプロフェッショナルは失敗を自分の能力の問題ととらえるのではなく、何がうまくいかなかったのかを一歩引いて検証し、その学びを将来の判断に生かす。
行動例は次の通りだ。
・失敗した後、軌道修正を試みる前に、その結果に至った判断を記録し、仕組みやコミュニケーションがうまく機能しなかった箇所やパターンを見つけだそうとする
・学んだ教訓を適切な場面で同僚と共有し、非難ではなく学習を当たり前のものにする
このアプローチの価値は、失敗を避けることそのものではなく、失敗から常に洞察を引き出すことにある。
転換2:AIを思考の「代替」ではなく「拡張」に使う
人工知能(AI)をうまく活用しているプロフェッショナルは、完成形の答えを生み出すためではなく、自分の思考を検証するためのツールとして使っている。別の視点を探り、反論を浮き彫りにし、行動に移す前のアイデア精査に活用する。効果的に使えば、AIは思考の明瞭さと意思決定の質を高めることが多い。
以下のような活用法がある。
・既存の意見を裏付けるためではなく、議論や計画の弱点を見つけるためにAIを使う
・AIが生成したものをそのまま取り込むのではなく、判断と調整が必要な情報として扱う
・AIが思考を広げているのか、それとも無意識に狭めているのかを定期的に点検し、バイアスに注意を払う
優位性はAIツールそのものからではなく、どれだけ効果的かつ意識的に仕事と並行して使うかから生まれる。



